大平 私はここに通うようになって、先生はみんなを痩せさせたくてこの治療をやっているのではないんだ、ということがわかりました。ダイエットを名目に、潜んでいた生活習慣病に気づかせ、本当の健康というゴールに到達するのが目的なんだって……。ここで成功しない人はどういうタイプですか?
髙橋 薬に頼る人です。BMI(肥満度を示す指数。体重㎏÷〈身長m×身長m〉)が35を超えると食欲抑制薬に保険がききますが、33とかだと「もっと太ってから来ます」と帰ってしまう人がいる。自分で痩せる気がない。
大平 痩せたら終わりではなく、生活習慣病を治すのが大事なんですよね。
髙橋 正直なことを言うと他のことを何もしなくても、ファイトケミカルスープを食前に飲むだけで、痩せるんです。
大平 え! あのスープは痩せる目的で考案されたのではないと聞きました。
髙橋 もともとがんの患者さんや肝機能の弱った人の免疫力を上げる食事を、ハーバード大学での研究をもとに考案したものでした。患者さんにスープを食べさせる時は、家族も同じものを食べますよね。その家族の間に、血圧が下がったとか、肌色が良くなった、便通が良くなった、そして自然に体重が減ったという口コミが広がった。それが雑誌や本になり、注目されたのです。
大平 そんな経緯で! でも私も最初飲んだ時、これは続けられると思いました。味つけなしと聞いた時は無理!と思ったんですが、飲むとしみじみ美味しい。野菜の滋味が広がり、味覚が研ぎ澄まされる。でもなぜこのスープで痩せるのでしょう?
髙橋 スープに使う野菜は350〜450g。これは厚労省の言う、成人が一日に摂取すべき野菜の量です。これを飲むことで、身体が満足して「もういいよ」と言ってくれるんです。だから食べ過ぎがなくなり、自然に痩せる。
大平 確かに、朝スープを飲むとホッとします。それに、常に火の通った野菜が家にあることは時短になって、主婦にはすごくありがたい。家族にはウインナーを入れたり豚汁にしたり。これがなければ、続けられませんでした。
髙橋 僕は講演では、野菜のストックになるからご家族のいる方に便利ですよ、とも言っています。
大平 忙しい女性にこそお勧めですね。