からだ

【ラクな姿勢は体に悪い。】座り方を変えるだけで、不調は治る!

座るときくらい好きに座らせて、という気持ちもわかる。でも、好きに座った結果、どうなるかというと……。
  • 撮影/水野昭子 イラストレーション/山下カヨコ、杉山美奈子 取材・文/風間裕美子 スタイリスト/窪田佳代子 ヘア&メイク/森野友香子 モデル/TOMOMI

本人はラクなつもりでも、 血管も神経も内臓も悲鳴を上げている。

きちんと座るのはしんどい。背もたれに思う存分、背中をあずけて座っていたい。でも、〝はぁ〜、極楽、極楽〟と思っているのは本人だけ。そのとき、首や背中では大変なことが起こっているのだ。背中が丸まってしまったせいで、よけいな負担が首にも背中にもかかっている。背骨も首も大事な血管や神経の通り道なのに、圧迫されて滞りがち。内臓の重さは一気に腰にかかるし、胸が狭くなって気分もふさぎがちに。

そう、いいことなどひとつもない。だら〜っと座るのは、見た目にも体にも悪いと心得よう。

猫背だと背中に負担がかかる

全身で支えるべきなのに、猫背だと首や背骨に頭の重みがズシンと背中によけいにかかってしまう。

肩甲骨が開いて上がっている

猫背になると、肩甲骨が上がって、なおかつ左右に引っぱられて開いてしまい、肩が前に巻き込まれる。

姿勢が悪くなるのは、内臓を支えきれないから。

肩はこるし、風邪はひきやすいし、お腹はぽっこり出たまんま。歳はとりたくないものと、誰しも一度は思うもの。でも、本当に年齢のせいだろうか。  
胃腸に肝臓、すい臓と、内臓は思うより大きい。重いボールをお腹に抱えているようなもの。しかも、このボールがじつに転がりやすい。内臓の重さを支えきれなくて、骨盤が後ろに傾いたり、前に傾いたりする。当然のことながら、バランスをとろうとして、背中が丸くなったり、頭が前に出たり。姿勢が悪いのは年齢のせいとは限らないのである。

姿勢が悪い2つのパターン

背中を丸めると、バランスをとろうとして下腹が出てしまい、負の連鎖が止まらない。重力に負けっぱなしで若々しさが感じられない。

猫背をおそれるあまり、腰を反らせすぎている人も少なくない。これはこれで、背中にも腰にも負担が大きい。自覚することが大事。

後傾・ 前傾、簡単チェック法

まず、頭・かかと・背中を壁につけて、正面を見て立つ。

『Dr.クロワッサン 座り方を変えるだけで、不調は治る!』
奥谷まゆみ 監修
定価:810円 (税込)

調子が悪いのは運動不足のせいと思ってませんか? 体って動かさないと、動き方を忘れてしまうもの。
体に動き方を思い出させるには、正しく座ることができれば十分。

骨盤を立てて座ると、猫背が治り、内臓が正しい位置に戻り、多くの不調が治ります。

監修奥谷まゆみさん(おくたに まゆみ)

整体トレーナー。日本とアメリカで、10年ほど会社勤めを経験。心理療法を勉強したのち、「気道協会」にて整体を学ぶ。1994年から整体師として活動を始め、1998年に「からだクリエイト きらくかん」を開設。その間、出産を機に体調が変化。5年ほど前、45歳のときには、すぐ疲れる、持病のぜんそくが悪化する、体重がどんどん増えるなど、さまざまな不調が噴出。なぜこうなったかと考えるうち、整体師が一方的に施術する一般的な整体術から、“体の使い方を変える”という独自のメソッドを編み出すに至った。現在は、「きらくかん」での体作りサポートのほか、執筆や講演などで活躍中。 普段の生活においては、じっとしているのがとにかく苦手。家事をしながら、ついでにできるエクササイズを考えて体を動かしてみたり、趣味のフラダンスを練習したり。座っているのがイヤなので電車には乗らず、1日10kmぐらい自転車を漕ぐ。背筋をピンと伸ばしてペダルを踏む姿は、どんな遠くからでも奥谷さんと認識できるとのウワサ。

からだクリエイト きらくかん
東京都新宿区新宿2-14-6 第一早川屋ビル203
TEL:03-6457-4340
八王子・茅ヶ崎・京都・大阪でもレッスンあり。 http://www.kiraku-kan.com/

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