からだ

Vol.17 ときどき目がかすみます。【40歳からのからだ塾WEB版】

  • 文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子
最近、目がとても疲れる、視界がかすんで見えにくいなんてことはありませんか? 40代といえば〝老眼〟が気になり始めるころ。原因は、単なる疲れ目なのか、それとも老眼が関係しているのか、迷う年代でもありますよね。
そこで今回は、かすみ目や疲れ目の原因に注目し、今すぐできる対処法を紹介します。眼科医の高村悦子さんに聞いた「老眼に関する疑問あれこれ」や「目を疲れにくくするポイント」も紹介するので、ぜひチェックを!

かすみ目の原因その1
40代なら、「老眼」の可能性がかなり高いです。

高村さんによれば、45歳ぐらいで目がかすんだり疲れたりすることは、よくあること。主な原因として考えられるのは、やはり「老眼」。加齢に伴うピント調節力の低下です。

近点は年齢とともに遠ざかる。
つまり近くが見えにくくなっていく。

実は、ピント調節力の低下は、子どもの頃から少しずつ始まっているそうです。近点(ピントが合う最も近い距離)は、20歳で12cmぐらい、40歳では20cm、45歳で30〜40cm、50代で60cm〜70cmと、年とともに遠ざかっていきます。

子どものころは、目のレンズ(水晶体)が柔軟であるため、ピント調節がとてもスムーズです。目に本を近づけても難なく読めます。でも40歳ぐらいからは、水晶体が硬くなり調節力が低下。ピントが合う距離が遠くなるため手元が見えにくくなります。だいたい30cmを超えたくらいから、見づらさを実感します。これがいわゆる「老眼」といわれる状態です。

ピント調節力とは?

目は、毛様体筋という筋肉が水晶体をひっぱったり緩ませたりして水晶体の厚みを変え、ピントを合わせています。ところが加齢とともに、水晶体は弾力が失われてきて硬くなり、レンズを厚くできなくなります。その結果、近くが見えづらくなったり、細かい文字などが見えにくくなってきます。

目のピント調節の仕組み

目のピント調節の仕組み

老化により水晶体が硬くなり、毛様体筋が働いても膨らまなくなると、近くが見えにくくなる(老眼)。

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