からだ
Vol.13 骨折をくり返しています。【40歳からのからだ塾WEB版】
骨を強く、若返らせる治療法があります
治療についても少し触れてきたいと思います。 太田さんは「骨折の予防は、食事・運動などの自助努力も大切ですが、それだけでは限界があります。骨を若返らせるには、薬による治療法が必要不可欠です」といいます。 近年、骨粗鬆症は治療薬が進歩し、治せる時代になってきました。さまざまな薬があり(下表参照)、経口薬、注射薬、さらには月1回や半年および年に1回でよいものなど選択肢も広がっています。カルシウムの吸収を高めるビタミンD、骨の強度を高めるビタミンKの補充も非常に大切です。骨粗鬆症(または予備群)と診断されたら、適切な治療を受けてしっかりと治していきましょう。 そのほか、予防的に女性ホルモン補充療法(HRT)を併用することや、女性ホルモン様作用を持つ「エクオール」という成分をサプリメントで摂ることなども、骨の健康を維持するのに有効とされています。
骨粗しょう症の主な治療薬
デノスマブ | 骨の破壊を抑えて骨量を増加 |
---|---|
ビスホスホネート | 同上 |
SERM(サーム) | 同上 |
女性ホルモン | 骨量の減少を抑える働き |
副甲状腺ホルモン (テリパラチド) |
骨の形成を助けて骨量を増加 |
活性型ビタミンD3 | カルシウムの腸での吸収、臓での再吸収を助ける |
ビタミンK2 | 骨の形成を助け、骨のタンパク質を改善 |
まとめ
- ● 骨の若さは、全身の若さに直結。骨密度は肌のハリにも影響します。
- ● 骨粗鬆症は、高齢女性の病気ではなく、若くても起こります。閉経前に一度は骨量のチェックを。
- ● 骨を若返らせる治療法があります。
- ● 骨粗鬆症は骨折する前からの予防が肝心。高齢者になって大腿骨頸部骨折を起こすと、医療費と介護費で600万円以上かかるという試算もあります。骨量の低下がある人は、条件により予防的な治療も受けられます。
ご協力いただいた医師
太田博明さん
おおた・ひろあき●国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授、山王メディカルセンター 女性医療センター長。日本の女性医療分野をリードしてきた婦人科医。予防医療の重要性を説き、女性のウェル・エイジングのための医療を実践。日本骨粗鬆症学会前理事長。
※症状や治療法には個人差があります。必ず専門医にご相談ください。
ライター、メノポーズカウンセラー 及川夕子
更年期まっただ中のライター。最近、ちょっと休んだぐらいでは疲れが抜けなくなってきて、以前よりもカラダのメンテが欠かせなくなったと実感。とはいえ、カラダの変化をポジティブに捉え、同年代の女性の健康に役立つさまざまな情報をお伝えしていきたいと思っています。ただいま、ヨガやマインドフルネスを実践中。ホルモン補充療法もしてみたい!
更年期まっただ中のライター。最近、ちょっと休んだぐらいでは疲れが抜けなくなってきて、以前よりもカラダのメンテが欠かせなくなったと実感。とはいえ、カラダの変化をポジティブに捉え、同年代の女性の健康に役立つさまざまな情報をお伝えしていきたいと思っています。ただいま、ヨガやマインドフルネスを実践中。ホルモン補充療法もしてみたい!
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