「ひっくり返る」ポーズで、ものの見方を逆転させる【Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方】
子どものころは、前転・後転・側転なんでもありだったのに、大人になると前転すら怖い。
でも、えいやっと逆転してつかめることもありまして。
でも、えいやっと逆転してつかめることもありまして。
撮影・森山祐子 構成&文・越川典子
〈ひっくり返る〉“内臓を逆さにしちゃうくらいの逆転の発想、ときには必要かも。”
大人になると、日常のほとんどが「既定路線」で進んでいきますね。でも、ときにはひっくり返ることがあってもよくない? そう思います。
皆さんに、「ひっくり返る」を体感してほしくて、今回は鋤のポーズを紹介します。実は、「逆転」することで起きるいいことって、いっぱいあるんです。
あまり使わない筋肉を刺激する。内臓が文字どおりひっくり返るので、重力で下がり、圧迫されている臓器が解き放たれ、血流が改善されます。結果、機能も高めてくれることに。
臓器だけじゃありません。肩こりが軽くなったり、むくみがとれたり、気分だってすっきりしたり。逆転の、副次的な効果はたくさんあります。
これ、実際の生活でも同じことが言えるのです。一発逆転で目標を達成したとしましょう。直接的なよろこびに加え、自信が持てたり、余裕が出たり、気持ちが前向きになって人生が変わったと感じることもあるかもしれません。
あなたの人生にも、あえてひっくり返ることが必要になる局面が必ず出てきます。そんなときは、えいやっとお尻を持ち上げるように、意識的にものの見方を逆転してみましょう。
一発逆転だって狙えるかもしれません。でも、待っているだけでは起きません。バットを握るのも、ヒットを打つのも、自分自身なんですよ。
鋤(すき)のポーズ
仰向けになり、腰を両手で支えながらお尻を持ち上げ、つま先を遠くに伸ばすように床につけます。両腕は床に下ろし、手を組んでバランスをとりましょう。深い呼吸で8秒。1日1回。
『クロワッサン』1089号より