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不眠治療にトリガーポイントが効く!?

はっきりとした病気とは思えないのに、この疲れとだるさは何? 
明治国際医療大学教授の伊藤和憲さんに聞きました。
  • イラストレーション・小林マキ 構成&文・堀越和幸

【症状と原因】
このところ眠れないあなた。なぜ眠れないのか? 試しに首周りの筋肉をさすってみよう。ちょっとこわばっていたりはしないだろうか。

「交感神経が優位になっていると姿勢筋がこわばりやすくなります。姿勢筋とは文字どおり姿勢を支持する筋肉で抗重力筋と呼ばれていますが、ここが緊張するとトリガーポイントができやすくなるといわれています」

トリガーポイントとは痛みの発生源のことで、そこが原因となり体の異なった部分に関連痛などを引き起こすメカニズムだ。

「不眠に直接働きかけるトリガーポイントというものはないのですが、ただ姿勢筋のこわばりをストレッチで伸ばしたり、筋肉の緊張をトリガーポイントでゆるめることで、交感神経の昂りを抑え、それが不眠の改善につながる可能性は充分にあると思います」

【対策】
前述の姿勢筋は、首周り、胸、横腹、背中、尻、太もも、ふくらはぎ、と体の至る所にある。

「姿勢筋の中でも特に胸鎖乳突筋と呼ばれる首周りから胸にかけての筋肉は大きな部位なので、ここをほぐしていくのが不眠には効果的だと思います」

下図のように、5秒伸ばしたら5秒休む、を繰り返してみよう。

1. 伸ばす側の鎖骨に反対側の手を当てる。2. そこを起点にしながら首を横に伸ばす。3. 次に後ろに伸ばす。お風呂上がりなどにこれを5セット。反対側も。
伊藤和憲

伊藤和憲 さん (いとう・かずのり)

明治国際医療大学鍼灸学部学部長・教授

明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科大学院研究科長・教授。著書に『はじめてのトリガーポイント鍼治療』『トリガーポイントマップ』など。

『クロワッサン』1099号より

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