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夏の冷え性が体に悪い5つの理由。

はっきりとした病気とは思えないのに、この疲れとだるさは何? 
明治国際医療大学教授の伊藤和憲さんに聞きました。
  • イラストレーション・小林マキ 構成&文・堀越和幸

【症状と原因】

とりわけ良くないのが、夏でも足が冷たい末端冷え性だ。なぜ冷たくなるのか?

「原因としては、運動不足や筋肉量の減少、自律神経の乱れなどが考えられます」と言う伊藤さんが挙げた、夏の冷え性が誘発するさらなる不調は次の5つ。夏バテ、循環障害、体力低下、不眠、子宮や卵巣機能の低下

「末端への血流不足が原因ですから、循環機能が低下している可能性があります。特に浮腫などが伴う場合は動脈硬化や静脈瘤を疑いましょう」

また、足の神経を支配している脊髄領域は腸や卵巣と同じであるそう。

「東洋医学では“足の冷えはお腹の冷え”と言うくらいです」

足の冷えが強い時は、女性の場合は子宮や卵巣の機能が弱まり、生理痛や更年期障害がひどくなる可能性がある。

【対策】
足の冷えはお腹の冷えなので、末端の冷え性にはお腹を温めるケアが意外に効果大。

「おすすめは腹巻きをして寝るといいのですが、夏はさすがに暑い。なので、寝る前に1杯の白湯を飲んで寝てみるといいかもしれません」

入浴時に、42〜43度のシャワーを1、2分程度当ててお腹を温めてから寝る、というのも有効だ。

寝る前に白湯を飲むと、お腹が温まる。お腹が温まると足の冷えが改善する。秋冬になったら、腹巻きも取り入れてみよう。
伊藤和憲

伊藤和憲 さん (いとう・かずのり)

明治国際医療大学鍼灸学部学部長・教授

明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科大学院研究科長・教授。著書に『はじめてのトリガーポイント鍼治療』『トリガーポイントマップ』など。

『クロワッサン』1099号より

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