【白央篤司が聞く「自分でお茶を淹れて、飲む」vol.16】酷暑の疲れをやさしく労わる——白央さんの「夏におすすめのお茶」
撮影、文・白央篤司
暑くてよく眠れず、体がだるい。エアコンで体が冷えて、なんだか体がすっきりしない――といったとき、私は朝からあえて湯を沸かし、ミントティーをよく作る。あの香りに、すごく助けられている。
ティーポットに軽くひとつかみフレッシュミントを入れ、熱湯300~400mlぐらいを加えて約2分待つだけ。口にすると、酷暑にやられた体がスーッと落ち着いていくような、解放感にも似た気持ちよさを私は感じる。
冷たいものばかり飲んでしまいがちで、疲れているであろう胃へのいたわり的な気持ちもある。そしてティーポットの中の湯の緑に、ゆったりと葉が泳ぐようなさまに、目が和むのもいい。こんな朝の一服が、ちょっと体を整えてくれる。
ミントといえば、『ティーマーケット Gclef』の「ミントマサラチャイ」も今の時季におすすめだ。紅茶にスペアミント、ジンジャー、カルダモン、レモングラスがミックスされていて、香りが鮮烈。蒸し蒸しする日本の夏のどんより感を蹴散らしてくれるような感じがとってもいい。チャイなのでミルクティーで楽しむのが本来だろうけれど、夏場はすっきりストレートが向くように思う。
このお茶は本連載にも登場いただいたイラストレーターで紙版画家の坂本千明さんが教えてくれたもの。その節は、ありがとうございました。
手軽に飲むならやっぱりいいのが、水出し茶。東京・西荻窪にある中国茶の専門店『サウスアベニュー』、こちらの夏季限定「アイスジャスミン」を飲んだときは驚いた。香りの良さが抜群で、ジャスミンティーに「開眼!」したような気持ちに。ごくりと飲んで鼻に香りが抜けていくとき、暑さにほてる体が鎮まっていくような感覚が得られる。
連載の1回目に登場してくれた料理研究家の重信初江さんも、「アイスジャスミン」のファンなのだそう。
おなじみ『一保堂茶舗』、ティーバッグタイプの玉露も水出しで楽しめる。はじめて飲んだとき、水出しでここまでおいしくできるものか……なんて、ひとりつぶやいてしまった。ティーバッグを冷水に入れて20分で飲める手軽さもうれしい。ちょっとおいしい水ようかんなんかと一緒に楽しめば、おやつ時間はかなり優雅なものに。私はこのお茶、夏の手みやげとしてもよく使っている。
あと、これはかなり限定情報になってしまうけれども、料理家・なかしましほさんと、高知県のティーメーカー『tretre』のコラボによるハーブティーがおいしくて、一度飲んでファンになってしまった。
ルイボスティー、ハイビスカス、赤しそ、よもぎのブレンドで、さっぱりとして実に夏向き。なかしまさんが鎌倉で営むショップ『あまいみせ ミニ』で買える(※入荷待ちのこともあり)。ティーバッグ1個から買えるので、試しやすいのもありがたく。もし訪ねることがあれば、チェックしてみてほしい。
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