取材場所に現れた藤野真紀子さんの背筋の、何と美しく伸びていること。そう伝えると、「社交ダンスのおかげなの」と微笑んだ。
「年齢とともにどうしても背中が丸まってしまうでしょう。でも背中が丸いと踊りがきれいに見えないと言われて、普段から意識するようになったんです。ダンスに出合わなかったら、今頃すごく老いた姿勢になっていたかもしれません」
社交ダンスを始めて4年。「全く知らない世界の扉を開けるのが、こんなに楽しいとは思わなかった」と目を輝かせながら話す姿は、今年74歳になるとは思えない若々しさだ。70歳になってからの挑戦は、とある再会をきっかけに始まった。