からだ
くらし

季節の変わり目に気をつけたい寒暖差疲労 。

はっきりとした病気とは思えないのに、この疲れとだるさは何? 
明治国際医療大学教授の伊藤和憲さんに聞きました。
  • イラストレーション・小林マキ 構成&文・堀越和幸

【症状と原因】
うだるような外の暑さ、鳥肌が立つほど冷房の利いた部屋、その2つを行き来してたらグッタリ。この季節、そんな経験は誰にもある。

「寒暖差疲労と呼ばれる状態で、体が冷える、顔がほてる、めまい、頭痛などの症状を引き起こすこともあります」

寒暖差疲労が起こるのは自律神経が疲れるから。

「自律神経の大きな役割の一つに体温調節があります。なので、寒暖差が激しい環境にいると、自律神経が対応できなくなり、さまざまな不具合につながっていくのです。今年の夏は長いコロナで外出を控えた後の夏だから、潜在的に調節能力が落ちていそうで特に気をつける必要があるかもしれません」

部屋の温度と外気温の差が5度以上ある時は要注意だ。

【対策】
寒暖差疲労を起こしている時は、交感神経が昂っている人が多い。オンになったスイッチが家に帰ってもなかなかオフにならない。

「そんな時は一日一回、お風呂にゆっくり浸ってみてください。筋肉がゆるんでリラックス効果が得られます」

目安は40〜42度くらいのお湯に10分程度浸かる入浴法。体を温める成分、炭酸ナトリウムなどの入浴剤を入れるといっそう効果が上がる。

真夏の入浴はついシャワーで済ませがちだが、バスタブに ゆっくり浸かり、体の深部温度を上げることが大切。
伊藤和憲

伊藤和憲 さん (いとう・かずのり)

明治国際医療大学鍼灸学部学部長・教授

明治国際医療大学大学院鍼灸学研究科大学院研究科長・教授。著書に『はじめてのトリガーポイント鍼治療』『トリガーポイントマップ』など。

『クロワッサン』1099号より

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