胆汁酸が腸から吸収されると血液に乗って運ばれ、脂肪細胞に指令を出して、余分なエネルギーをどんどん燃やすというのが胆汁酸ダイエットの仕組みでした。⇒詳細はこちらから
胆汁酸の研究を続ける渡辺光博さんはその理由をこう語ります。
「なぜ胆汁酸から指令を受けると、代謝が上がるのか、そのカギは、ミトコンドリアにあります」
ミトコンドリアとは、ほとんどすべての細胞の中にある、エネルギーを作る小さな組織です。
「褐色脂肪細胞や、ベージュ脂肪細胞には、他の細胞に比べて数十倍という大量のミトコンドリアが存在します。そのため、胆汁酸によってスイッチが入ると、エネルギーの消費量が格段に上がることが、ダイエットにつながります」
いいことは、それだけではなく、全身の健康維持に役立つことなのだそう。
「胆汁酸はミトコンドリアの働きをよくし、全身の細胞の若さを保ち、元気を保ちます」
渡辺さんが追求しているのは実はここ。年齢によって細胞が入れ替わる周期は遅くなりますが、ミトコンドリアの働きをよくすると、テンポよく新しい細胞に入れ替わるようになり、肌や髪だけでなく、骨、筋肉、血液、脳なども衰えにくくなるそうです。
「いってみれば究極のアンチエイジング。健康寿命を伸ばし、若さを保つためにも、古い胆汁酸を捨て、新しい胆汁酸を増やすことが効果的というわけです」
その具体的な仕組みと効果を渡辺さんに教えてもらいました。