足が「つる」痛みで動けなくなったり、目が覚めてしまったり、誰もが経験したことがある不快な「こむら返り」は、実は腰痛を抱えている人に起きやすい傾向があります。それは、私たちの体に備わっている筋肉を伸張・収縮するメカニズムに深く関係しています。
筋肉は腱(けん)によって骨と結合していますが、筋肉に過度の負担がかかってしまうと、筋肉自体や腱が損傷する危険があります。そのため、筋肉に組み込まれている「筋紡錘(きんぼうすい)」というセンサーが筋肉の伸びた長さを脊髄に報告すると、「これ以上伸びると筋肉や腱に断裂の危険がある」と判断した場合に、脊髄が筋肉に対して収縮を命令するのです。