からだ

塩分過多で起こる動脈硬化やむくみ、肌トラブル…今すぐ減塩生活を始めましょう。

塩はもちろん、醤油やみそを多用する日本の食生活。世界的に見ても、日本人の塩分摂取量は多いといわれています。
更年期以降、気になりだす高血圧や肥満などの生活習慣病も日頃の塩分の摂りすぎが原因とも。
10年後20年後を見据えて、無理せずおいしく続けられる減塩生活、今すぐ始めましょう。
  • イラストレーション・サンダースタジオ 文・小沢緑子

健康や美容に影響大。未来のためにも減塩生活を。

人生100年時代の今、健康や美容を考えるうえで、“塩分の摂り方”を見直すことは大切なこと、というのは、東京ミッドタウンクリニックの副院長で内科医の渡邉美和子さん。

「塩分は水と同じく生きていくために体に必要なミネラルの一種。ですが、摂りすぎるとマイナスの側面が多くなります」

体には状態を一定に保とうとする恒常性という働きがあるというが、「塩分を摂りすぎると血液中の濃度が濃くなり、一定に保つために水分を引き込みます。それによって血液の量が増えて血管の壁にかかる圧が高くなるので、血圧が上がる一因となります」。

さらに更年期以降はより注意が必要という。

「女性の体を病気から守っていた女性ホルモンが減少するため、高血圧をはじめとする生活習慣病のリスクが一層上がります」

塩分過多の食生活が長く続けば、高血圧から、動脈が硬くなる動脈硬化を引き起こし、脳梗塞などの脳血管障害、心筋梗塞などの虚血性心疾患の原因にもなる。特に脳血管障害は認知症(脳血管性認知症)の発症リスクを高めることにも。日本人に発生率が高い胃がんも、塩分の摂りすぎが関係するとの説がある。

また、健康だけではなく、美容面にも影響。

「細胞内に水分を引き込んでむくみやすくなるのはもちろん、塩分が多い食事は食が進み食べすぎることで太りやすくもなります。また、しょっぱいものは早食いしがちで、消化不良から肌トラブルにもつながりやすいです。さらに栄養が体の隅々まで行き渡らなくなれば、集中力が続かない、イライラしやすくなるなど、メンタル面にもマイナスの影響が表れます。長期的な視点に立ち、今から塩分を控える食生活をぜひ始めてほしいと思います」

塩分との上手な付き合い方を会得しよう。

[塩分過多で起こる症状]

【高血圧】
 ↓
【動脈硬化・心筋梗塞・脳梗塞】

塩分を摂りすぎると血圧に影響。放置していると高血圧になったり、動脈硬化へと進み、心筋梗塞や脳梗塞を発症するリスクが高まる可能性も。

【むくみ】

塩分は、水分を引き寄せやすい性質がある。血液や体液の濃度が濃くなると、体が水分を欲して溜め込んでしまうため、むくみが起こりやすくなる。

【肥満】

塩分が多い食事を摂ると食欲がアップ。また、ご飯もどんどん進んで食べすぎてしまいがち。その食生活が日常化すれば、太りやすくなるのは必然。

【肌トラブル】

しょっぱいものを食べるときはよく噛まずに飲み込む傾向があるため、消化不良や胃もたれの原因にも。肌荒れなど、美容面でのトラブルにもつながる。

【メンタル不調】

消化不良になり栄養が体じゅうに行き渡らなくなれば体だけではなく、メンタル面も不調に陥りやすい。集中力に欠けたりイライラしやすくなることも。

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