からだ

毎日続ければ効果てきめん。腸の動きを促すヨガと呼吸法。

  • 撮影◦岩本慶三 文◦一澤ひらり モデル◦中西寿美江

マッサージ〈のの字マッサージ〉大腸内の流れをスムーズにし、便秘解消に効果てきめん。

大腸の形をなぞって、時計回りに「の」の字を描くマッサージ。
「大腸は4カ所がほぼ直角に曲がっていて、この大腸の形に沿うようにマッサージします。まず上行(じょうこう)結腸、横行(おうこう)結腸、下行(かこう)結腸、S状結腸、それぞれの部位を10回ずつよくさすってから、大きく『の』の字を描くようにマッサージをすると効果的です」

椅子に座って仕事の合間にマッサージをやってみよう。

デスクワークの合間にマッサージを行って腸を動きやすくする。腸は手で触れられる臓器なので、刺激を与えやすく、即効性がある。

(1)まず右下に手のひらを重ねておく。ここを起点に時計回りに動かしていくが、大腸の四隅を意識しながら動かしていくようにする。

(2)手のひらを右下から右上に10回動かす。ここは大腸のはじまりとなる盲腸から、上に向かって続く上行結腸。

(3)手のひらを右上から左上へ、横に10回動かす。ここは上行結腸の上部と下行結腸の上部をつないでいる横行結腸。

(4)手のひらを左上から左下へ上下に10回動かす。次におへそ下から時計回りに大きく「の」の字を描くようにマッサージを繰り返す。

呼吸〈蜂の羽音の呼吸〉外部の情報を遮断し、心地よさに身をゆだねる。

意識を自分の内側に向け、集中力を高めることができる呼吸法。

「考えごとなどで頭がいっぱいになっているとき、リセットさせるのに有効です。『ん』とハミングして頭蓋に響かせることによって、その音に集中することができます。それまでの乱れた心や緊張を鎮めて、深いリラックスをもたらしてくれます」

目を閉じて、4本の指で目をおおう。鼻から息を吸って「ん」とハミングしながら頭蓋に音を響かせる。5回ほど繰り返す。

(A)4本の指で目をおおう。

(B)親指で耳をふさぐ。

両目を4本の指でおおい、親指で耳の穴をふさぐ。そうすると音が頭全体に響くように聞こえる。心が落ち着いて穏やかな気持ちに。

呼吸〈片鼻呼吸〉左鼻から吸って右鼻へ吐く。 副交感神経を高め、穏やかに。

「ヨガでは左の鼻はリラックスするときに働く副交感神経を司り、右の鼻は活動をするときに働く交感神経を司るといわれています。左鼻から吸って、右鼻へ吐くことで副交感神経を高め、これを繰り返すことによって、リラックスした状態に導きます」。エネルギーがほしいときは、逆に右鼻から吸って左鼻へ吐くことを繰り返します。

(A)親指で右の鼻を押さえる。

右手の人差し指と中指を折り曲げて、親指で右の鼻を押さえる。左の鼻から息をめいっぱい吸っていく。

(A)右手の薬指は左の鼻を。

(B)右手の親指は右の鼻を。

(C)薬指で左の鼻を押さえる。

右手の薬指で左の鼻を押さえ、右の鼻から吐き切っていく。左鼻から吸って、右鼻へ吐く、この動作を10回ほど繰り返す。

中村尚人

中村尚人 さん (なかむら・なおと)

理学療法士、ヨガインストラクター

︎「スタジオ タクトエイト」主宰。予防医学の実現に力を入れている。DVDに『初めてでもできる【自宅でヨガ】運動不足・ストレスが解消でき、免疫機能が保てる厳選の20ポーズ』(BABジャパン)

※プロフィールは取材時のものです。

『Dr.クロワッサン 免疫力アップの決め手、腸内環境を強くする』(2020年7月30日発行)より。

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