漬け物には、微生物の力を借りてうまみや保存性を高めた発酵漬けと、塩や酢、醤油に漬けたものや、梅干しのような発酵とは関係ないものがあります。
発酵漬けでは微生物が野菜や漬け床を利用してさまざまな成分を生み出し、これが体に好影響を及ぼし、うまみや風味になります。
野菜などを塩漬けにすると、乳酸菌や酵母などの微生物が発酵を促して酸味が増します。保存漬けの日持ちがいいのは塩の力だけではなく、この酸にもあります。
米ぬかを発酵させたぬか床に繰り返し野菜を漬けるぬか漬けでは、ぬか床に独自の菌の社会ができあがる。だから古いぬか床はおいしいぬか漬けを作るのです。
米麹で漬ける麹漬けや三升漬けも、菌が生み出した乳酸やアルコール、熟成による香りなどが独特のおいしさになります。