からだ

丸まった姿勢をしゃんと伸ばす、腰割りに辛酸なめ子さんが挑戦。

  • 撮影・青木和義 イラストレーション・辛酸なめ子 文・一澤ひらり

辛酸さんだけでなく、現代の日本人は股関節周りの筋肉を使えていない人が多い、と白木さんは指摘する。

「生活が便利で快適になって、昔の日本人の日常動作だったしゃがむ機会も減り、股関節の柔軟性がなくなっています。腰割りとセットで、股関節周りの筋肉をほぐすとさらに効果的です」

たとえば、姿勢を維持するために働くインナーマッスルの腸腰筋は、骨盤の傾きを調整する役割がある。

「長時間のデスクワークなどで動かずにいると、腸腰筋は硬くなってしまいます。こうしたふだんサボっている筋肉に刺激を与えるため、やってほしいのが股関節体操です。椅子の背に手を添えて片方の脚を前後に動かすだけでいいんです」

早速、辛酸さんもやってみることに。

「椅子を使うのでやりやすいです。体がふらつかなければ椅子なしでもOKと聞いて、試しに椅子から手を放してみたら、ぐらついちゃいました」

辛酸さんが股関節体操にトライ! その様子を白木さんがチェック。

それを見て白木さんは、辛酸さんの右脚の安定がよくないこと、その原因はやはり股関節周りの筋肉が使えていないから、と推測した。

「この体操はダイナミックストレッチといって、負荷をかけないで筋肉を刺激します。股関節の可動域を広げて柔軟性を高めてくれますよ」

椅子に頼らずに行うときは、手を横に広げるとバランスが取りやすい。

股関節体操

(1)椅子の背に片方の手を添えて、両足が平行になるように立つ。バランス感覚に自信があれば、椅子なしで行っても。

(2)右脚を付け根部分から動かして、前に振り出す。脚の動きにつられないように骨盤と上体を安定させて行う。

(3)前に振り出した右脚をそのまま後方に振る。ひざは曲げずに伸ばしたまま。この前後運動を10回行う。

(4)右のつま先を外側に向け、右脚の付け根部分から動かして前に振り出す。次にそのまま後方に振る。10回行う。

(5)右のつま先を内側に向ける。右脚のつけ根部分から動かして前に振り出す。ひざは曲げずに伸ばしたままで。

(6)つま先を内側に向けたまま、前に振り出した右脚をそのまま後方に振る。この前後運動を10回行う。左脚も同様に。

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