からだ

転倒による骨折防止に、柔軟性アップのストレッチを。

  • 文・吉田真帆 撮影・鈴木江実子 イラストレーション・松元まり子 モデル・寿々ともみ

<昼間>大きな筋肉をストレッチで柔らかくする

【肩甲骨開き】

[目標]1セット×10回 1日2セット

デスクワークなどで固まりがちな肩甲骨周りをストレッチ。肩甲骨を動かすことを意識しながら行いましょう。

(1)肩甲骨を開く
やや前かがみになり、透明なボールを抱くようなイメージで腕を回すように重ねる。肩甲骨を左右に開く意識で。

(2)肩甲骨を寄せる
肩と腕を後ろに引いて伸ばし、左右の肩甲骨を寄せるようにする。

【太もも全面伸ばし

[目標]1セット×各3回 1日2セット

太腿の前面を伸ばし、気持ちよさを感じる程度でキープ。ふらつかないよう、何かにつかまりながら行いましょう。

足をつかんでお尻に引き寄せる
片手でイスやテーブルにつかまりながら立つ。つかまっていない方の膝を曲げ、甲をつかんでお尻に引き寄せる。上半身は倒さずに姿勢よく、視線は前へ。反対側も同様にする。

【拭き掃除伸ばし】

[目標]
1セット×10回 1日2セット

テーブルなど広い面を拭くときに、グーッと伸ばして背筋や肩甲骨周りを伸ばすようにすれば一石二鳥。テーブルを拭くたびに行えば続けやすい。

ふきんで遠くまで拭く
ふきんに両手を乗せ、肩甲骨周りが伸びるのを意識しながら、なるべく遠くまで拭き、そのまま5秒ほどキープする。片方の手をテーブルにつき、反対の手だけ伸ばしてもいい。

<入浴後>体のコリやこわばりをゆるめてリラックス

【片足引き寄せ】

[目標]
1セット×左右10回ずつ 1日1セット

寝ながら行え体への負担が少ない体操。背中や腰を伸ばし、骨折しやすい太腿の付け根の動きをよくします。

(1)あおむけに寝る
あおむけに寝て、手足を伸ばしてリラックスする。

(2)片方の膝を抱えて引き寄せる
片膝を曲げ、両手を組んで足を抱える。ひじを曲げて膝を胸の方へゆっくりと引き寄せる。反対側も同様にする。

●POINT
首が反る場合は、頭の下に低い枕や折りたたんだタオルを敷こう。

●HIGH LEVEL つま先を上へ
さらに伸ばしたいときは、太腿の裏を抱えて引き寄せてもいい。膝を伸ばすようにすると足の裏側全体が伸びる。

【手首足首回し】

[目標]
1セット×手足各1回 1日1セット

手首、足首をじっくり回し、関節を柔らかくします。日々のストレッチで、つまずいたり、転んだときに、手をついても骨折しにくくなります。

(1)指を組んで手首を回す
両手の指を組み、手首を使って10秒ぐるぐると回す。

(2)足首を回す
片方のかかとを浮かし、つま先は床につける。親指を支点にし、10秒足首をぐるぐる回す。

<就寝前>筋肉や関節を伸ばして疲れをリセット

【腰ひねり】

[目標]
1セット×左右各3回 1日1セット

背中、脇腹、腰、お尻、太腿など広い範囲の筋肉を一度に伸ばせるストレッチです。
ゆっくり息を吐きながら行いましょう。

(1)あおむけで腕を広げる
あおむけに寝て腕を広げ、肩と手のひらを床につける。

(2)片足を反対側へ倒す
片足を上げ、腰をねじって逆側へ倒す。膝は90度に曲げる。反対側の足は伸ばしたままにし、肩や手のひらが床から浮かないようにする。10秒ほど静止する。反対側も同様にする。

●POINT
手が床から離れないようにすること。

【全身伸ばし】

[目標]
1セット×2〜3回 1日1セット

あおむけに寝て両手と両足をギューッと伸ばし、固まっていた筋肉をすべて解放して負担をリセットする簡単な動作です。

手足の指先をできる限り遠くまで伸ばし、深い呼吸をしながら10秒間全身を伸ばし続ける。一度力を抜き、再び伸びる。

加藤木丈英

教えてくれたのは

加藤木丈英 さん (かとうぎ・たけひで)

理学療法士

聖隷佐倉市民病院リハビリテーション室係長。骨粗鬆症マネージャー。病院でのリハビリ指導に加え、骨粗しょう症予防の啓蒙にも力を尽くしている。骨粗しょう症対応での多職種協業の質向上にも取り組んでいる。

『Dr.クロワッサン 何歳からでも骨は強くなる』(2020年3月28日発行)より。

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