冬の定番といえばおでんだが、野菜は大根ぐらいと少なく、ご飯のおかずには物足りないと子どもには不評だったり、小さな悩みが浮上しやすい。
「練り物がいっぱいだと、素材の味というよりも練り物の味になってしまうので、単調で飽きやすいんです。昆布だしで野菜たっぷりのベーシックな作り方にすれば、雑味のないすっきりと飽きのこないおでんになります。アレンジも自在だし、薬味で味のバリエーションも豊かになりますよ」
と話す料理家の飛田和緒さんに、おでんの弱点を一気に解決してくれる作り方を教えてもらった。
「だしは水だしで簡単です。ポットに水と昆布を入れて一晩おくだけで、旨みたっぷりの昆布だしができます」
おでんのポイントは具材の下ごしらえをていねいにすること。
「大根は下ゆですることで味がしみこみやすくなるし、コクと旨みをアップしてくれる牛すじはアクを取る下処理が外せません。手間を惜しまないことがおいしくなる秘訣です」
下ごしらえが終わったら、いよいよ鍋におでんだねを投入!
「大根やこんにゃくなど味のしみこみにくいものから煮て、餅きんちゃく、里芋といった途中から煮るもの、トマトのように最後にサッと火を通すもの、段階を分けて煮ていきましょう」
だしに薄口醤油を使えば、見た目もきれいな極上のおでんになる。