見てがっかり、触るとなお気分が落ちるかかとの乾燥。それはかかとの構造にも理由があるという。
「かかとを含む足の裏はほかの部位の皮膚と構造が違います。ほかの部位の角質の厚さが約0.1ミリなのに対し、かかとは約1.5ミリと分厚く、その分乾燥しやすい。それに体重を支える場所でもあるので、肥大化しやすく角質が固くなりやすいのです。また、毛穴や皮脂腺はなく、汗腺が多いため、汗をかきやすい。汗は水分の蒸発を促すのでこれも乾燥の要因に」
冬はブーツを履くことも多い。蒸れるとさらに汗をかき、水分の蒸発が増えてしまう。また、
「加齢により、汗腺の密度が低下し、皮膚が薄くなり、ターンオーバーが低下し、コラーゲン繊維の肥厚などで足の脂肪が失われて弾力がなくなる。これらも乾燥などのトラブルにつながります」
かかとはエイジングが顕著に表れるパーツ。予防には構造に合わせたケアを習慣化させることが大事。
「固いかかとはまず溜まった角質を除去し、保湿剤が浸透しやすい状態にします。そのうえで、すねと同様、化粧水でうるおし、専用のクリームで保湿を。角質化が進んでいる場合は代謝を促す尿素配合のクリームがいいでしょう」
今後は角質が溜まる前に、2週間に1度の頻度で角質ケアをプラスして。
「ケアが不充分だと角質はどんどん固くなります。角質ケアと保湿である程度の弾力を維持できるので、お手入れは怠らないよう心がけましょう」