東日本大震災以降、出身地である宮城県をはじめ東北の各地に通い、さまざまな形で応援を続けているサンドウィッチマンの2人。今回、挙げてくれた宮城県名取市閖上の『魚匠 鈴栄』も、テレビ番組の取材で訪れたのが出合いだった。
「工場で、できたての佃煮を食べさせてもらったら、すごくおいしかったんですよ。僕も富澤も、たくさん買って帰りました。僕はお米が大好きで、どうやったらおいしくご飯を食べられるかをいつも考えてるんですが、これは炊きたてのご飯との相性がばつぐん。子どもも大好きで、よく食べてます」
そう伊達さんが言えば、富澤さんも、「いろいろな味があるので、誰でも必ず好きなものが見つかると思いますよ」
ちなみに、富澤さんのお気に入りは「梅」、伊達さんは「クルミ」だそうだ。いずれも、上品な甘さに炊き上げた小女子の佃煮がベース。ほかにも、「枝豆レモン」や「柚子唐辛子」など、個性豊かなラインアップが揃う。
閖上は、仙台から車で30分ほどの場所。伊達さんが昔、釣りに来たりしていたこともある、馴染みのある場所だ。津波によって大きな被害を受けたが、近年、少しずつ復興に向けて動きだしているという。
『魚匠 鈴栄』は、もともと福島県浪江町で水産加工業を営んできた。2011年の大震災によって工場を失い、しばらく休業していたが、昨年、名取市が整備した水産団地に移り、営業を再開した経緯を持つ。味のおいしさはもちろん、そのチャレンジ精神を応援したいのだと、伊達さんも富澤さんも口を揃える。
「家族で力を合わせて頑張っています。でも、東北の人は皆そうなんですが、職人気質というか、どうも商売っ気がないんですよね。その分、僕たちが、どんどん手みやげに贈って、この味を広めていきたいと思ってます」