要 潤さんが語る、映画『キングダム』──俳優という仕事は、とても孤独なものだと思います
撮影・小笠原真紀 スタイリング・今井聖子 ヘア&メイク・佐々木麻里子 文・木俣 冬
映画『キングダム』シリーズで大将軍・王騎の副官・騰を演じてきた要潤さん。新作でも〈ファルファル〉という独特の剣術を馬上で華麗に操る。
「馬術も剣術も、何にでも興味をもって挑戦しています。俳優とは対応力が試されるもの。急ごしらえにならざるを得ないこともありますが、そうならないようにできる限りふだんからいろいろなことをやって備えたいです」
25年前、平成(仮面)ライダーシリーズの一作『アギト』でデビュー。当時は「イケメン俳優」として注目された。着々と実力をつけ、やがて演技派として頼もしい存在に。朝ドラや大河ドラマでも重要な役を演じている。
『キングダム』では大沢たかおさんや豊川悦司さんなどと実力も兼ね備えたイケオジ俳優が居並ぶ。息の長い俳優になる秘訣はあるのだろうか。
「どんな現場でもたくさんのプロフェッショナルが関わっていて。そのなかで自分もプロの一員として遠慮や妥協することなく、パフォーマンスを最大限発揮することを最も大事に思ってやってきました。ただ芝居には正解がないんですよね。正解もないし記録もない。僕は10代のとき陸上競技をやっていて。それには記録がつきものでした。陸上の場合、0.1秒でも速くなれば順位や評価が上がっていきます。でも芝居にはそういう判断基準はない。基準やハードルを自分で作っていくしかないんです。それってけっこう孤独な作業。でも僕はけっこう好きなんです。たぶん、そういう探求が好きな方たちは役者に向いているんじゃないかな」
孤独といえば、いま演じている大河ドラマ『豊臣兄弟!』の明智光秀も孤独な武将であろうと思いを馳せる。
「すべての判断を任されますから。本能寺の変の後、秀吉との山崎の戦いにおける光秀はとても孤独でしょうね」
かつては裏切り者キャラに描かれがちだった光秀。最近は変化が見られる。今回も「織田信長に尽くしている忠実な人物として演じています。自分を押し殺しながら信長に従っている姿を見て、視聴者の方々も共感してくださっているようです」。
映画やドラマでは華やかに見えるが。
「いや、僕はそんなに華やかな感じに見られる人間でもないですから。地味に地味に、間違えないように慎重に物事を進めてきたタイプです」
人知れずストイックに挑戦を続けている。いまはロサンゼルスと日本の2拠点生活で、現地の演技学校で学ぶ。
「芝居の表現が国や文化により全然違うので勉強になっています。様々な言語の俳優たちとは、たとえ言葉による会話を交わさなくても、芝居で気持ちが通じる。それっていいなと思います」
『クロワッサン』1170号より
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