この本は、自身も日仏で活動をするアーティスト・遠藤突無也さんが彼女の人生をまとめたものだ。洋子は生涯、12カ国、およそ40本の映画に出演した。本著には、彼女とアラン・ドロンやアンソニー・クイン、ダーク・ボガードなど錚々たる名優との関わりも記されている。
遠藤さんには日本とフランスの映画界の関わりをまとめた、『日仏映画往来』という著作がある。
「その本を書くために洋子のことを調べたのです。名前だけは知っていましたが、こんなに活躍したと初めて知った。彼女についての資料はほとんどなく、今きちんと書いて残しておかないといけない」
フランスにも出向き縁の人々に会い、およそ3年をかけて生涯を追った。作中の洋子への視点や驚嘆には自身のキャリアが生きている。