今回は久々の旅特集で、奈良に取材に行くことに。地方出張なんて、いつぶりでしょう。
コロナが始まってから、海外旅行はおろか、国内の旅行も出張も行かなくなってしまった私たち。在宅勤務に都内の撮影・取材がメインで、コンパクトでスムーズな仕事、でもいつのまにか視野が狭くなっていたかも?
今回の奈良の旅は、本誌の巻頭連載でもお馴染みの、美容ジャーナリストの倉田真由美さんからの提案。
「コロナで、自然界は人間だけの思い通りにいかないものだって考えさせられたの。自然は人間が制圧できるものじゃないのよね。生きとし生けるものが全て幸せになるように、と言った聖武天皇の奈良時代に、今私たちは学ぶべきものがあるのかなって」
京都から近鉄奈良線に乗って小1時間。意外に時間はかかります。
ことこと電車に揺られていると、目の前にぱあっと広がる緑の野原。電車は平城京跡の真ん中を突っ切るのです。
ちなみに近鉄奈良線は、2060年に移設され、この平城京跡を通らなくなるのだとか。見られるのは今だけの贅沢、とは言え、あと約40年は楽しめます。なんとも悠久の都らしい話です。