歩幅アップに、カラダ最大の筋肉、大殿筋のストレッチ。

お尻を広く覆う大臀筋（だいでんきん）は、単一の筋肉としてはカラダの中で最大のボリュームを占めています。股関節を曲げた状態からまっすぐ伸ばすときに働く筋肉で、歩くとき骨盤を前に進める役割があります。

腰椎を支えて引き起こすという役割も果たしているので、腰痛を防止するためには、とくにケアが必要な部位。

「歩くときや走るときのスピードは大臀筋を強化することで高まります。大臀筋の筋力をアップさせることも重要ですが、柔軟性を保つことも大事なことです」

大腿筋膜張筋と同様、自分でストレッチをするのが難しい筋肉。公園などにある背もたれのないベンチを使って効率的に伸ばしましょう。

（A）後ろ足のつま先を地面につける。

（B）ベンチに乗せた膝は直角に。辛ければ深めに曲げてもOK。

（C）背すじは一直線で上体を倒す。

背もたれのないベンチに片脚を乗せ、膝を直角に曲げる。後ろ足はつま先立ちで地面に踏ん張る。ベンチに乗せた脚と反対側の手をまっすぐ前に伸ばし、上体を前に倒して10秒。逆も。

【 後ろから 】

背中が丸まった姿勢ではお尻が伸びません。

お尻が横に逃げてしまうと体重が乗らない。

【歩幅65.1cmってどれくらい？】

駅や歩道、横断歩道の前などにある点字ブロックの一片は、ほぼ30cm。２枚重なっている部分をまたげば、およその歩幅の目安になります。

つま先の先端がブロックの手前の一辺に触れるようにして立ち、ふだん歩きの要領で一歩踏み出してみましょう。

踏み出した足の母指球（親指の付け根の膨らんだ部分）が２枚目のブロックの遠い側の一辺に届いたら、歩幅は65.１cm。

家の中で歩幅の目安となるのは畳。地域や住居環境によってサイズが変わるので、上の例を参考に。

長い一辺に沿って3歩歩いたとき、最後に足がどこにあるかで歩幅を測ります。

3歩の合計は195.3cm。一番サイズが大きい関西間の場合、3歩目の足のつま先が畳からややはみ出す。中京間では土踏まず、関東間ではかかとの一部が畳のラインに着く。団地間は３歩で軽々踏み越えるイメージ。