更年期の手指の不調に自分でできる日々のセルフケア
イラストレーション・髙橋マサエ 文・オカモトノブコ
1. ストレッチ
「手指に違和感があるからと動かさなければ関節は固まる一方。動きを取り戻すケアが重要です」(牛尾さん)
朝は、手指がこわばったときの準備体操として。また夜の入浴時は、ストレッチに最適なタイミングでもある。「体がほぐれて動きがよくなるため効果を実感しやすく、セルフケアを続けるモチベーションUPにもなります」
指につながる肘先の筋肉をやさしく揉み上げてマッサージ
指を曲げ伸ばしする筋肉がつながっている腕を、キュッキュッとやさしく握るようにマッサージ。末端の手首から肘に向かって少しずつずらしながら3回ほど揉み上げることで血流が改善し、連動する指がスムーズに動かせるようになる。
動かしづらくなった指を握って開いてストレッチ
曲げ伸ばししづらい指の関節も、動かさなければ固まっていくばかり。痛みが強く出ない範囲で指先を手のひらに近づけてグーを握り、ゆっくり開くストレッチを5回ほど繰り返そう。自力で動かすのが難しければ、反対の手を使ってサポートしてもいい。
お風呂での手首ストレッチで指の曲げ伸ばしがスムーズに
特にこのストレッチは、湯船で血流がスムーズになり、体が温まってほぐれた入浴時のタイミングで行うのがおすすめ。片方の手で反対の手を持ち、手首を反らすようにゆっくり曲げて5秒キープ。同様に内側に向けて5秒キープ。3~5セットほど繰り返して。
痛くて動かせないときは手をブラブラ振るだけでもOK
痛みがあって手指や腕を動かすことすら難しいときは、手をブラブラと“振る”だけでも、滞った血流が改善できる。手首の力を抜いて両手をダランと下げ、左右に揺らすように軽く振るだけでOK。心地よく感じる程度で、無理に強く振り回したりしないこと。
2. テーピング
痛みには動かさず安静が原則。日常の動きをほどよく制限し、手指の負担を減らす手段の一つがテーピングだ。
「水仕事の際はゴム手袋をしたりシリコーン製のサポーターなどで濡れない工夫を。また、テーピングが面倒で続かない人はリング状の指関節固定具もあるので検討を」
曲げると痛い指関節はセルフテーピングで固定
①固定用アンカーとして、関節をはさんだ上下に医療用テープを巻く。②サポートとして、指先の固定用アンカーから付け根側に向けてテープを貼る(点線で囲んだ部分)。③患部となる関節の上で交差するように、左右の側面に「×」字にテープを貼る。④❶のアンカーに重ねるようにさらにテープをひと巻きして固定を。
親指の付け根の保護、支持に着脱が簡単な専用サポーターを
3ステップで日常的に手軽に装着できる一般医療機器のサポーター。グレージュとブラックの2色。サイズはS、M。使用希望の際は医師に相談を。サムフィット®・CM(アルケア TEL:0120-770-863)
水仕事や入浴中も使えるソフトなシリコーンゴム製
パッドが親指の付け根を圧迫し、母指CM関節を安定させる。濡れても安心なシリコーンゴム製でソフトな装着感。購入は医師を通じて。SS~LLまで5サイズ展開。CMシリコーン(中村ブレイス TEL:0854-89-0231)
3. 温める
これからの時季は特に、温めて血流をよくするケアをぜひ習慣に。組織に必要な栄養が行きわたり、手指のむくみを招く余分な水分や老廃物を取り去る効果もある。
「特にこわばりが出やすい起き抜けは、手首から先を“手浴”で温めたり、ホットシャワーを浴びるだけでも効果があります。家事やスマホ、パソコン作業などで手指を酷使した後に温めケアを加えたり、夜、湯船に浸かるだけでも。ひとつずつでも、できることを続けましょう」
手指の動きを取り戻す温タオルのホットパック
電子レンジで温めた蒸しタオルで肘先を包み、タオルが冷めるまでホットパックを。より簡単にするなら、腕にのせるだけでもいい。朝はもちろん、日中でもパソコン仕事や作業の合間などに行うと、じんわり心地よく温まって手指のスムーズな動きが取り戻せる。
スマホの親指フリック入力はNG! 両手持ちでの操作をクセづけよう
「スマホの使いすぎは、手指を痛める大きなリスク要因のひとつ。なかでも注意すべきが、スマホを片手の親指だけで操作するフリック入力です」
小指で引っ掛けるように片手持ちするため、指への負担はなおさらだ。
「こうした使い方は、指に不調が出やすい更年期の女性にとって特に厳禁。手の健康を守るなら見栄えなど気にせず、スマホを持つ手と反対の手の指を使って操作するようにしましょう」
『クロワッサン』1175号より
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