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お米を中心にした和食が、 日本人の胃腸を元気にする。

日本人の体質の特徴を生かして、胃腸を健やかに保つ食生活とは? ごはん、たんぱく質の摂り方などを聞いた。
  • 撮影・小出和弘

長年にわたり予防医療に携わってきた医師・奥田昌子さんは、最近の健康法ブームに疑問を投げかける。

「テレビや雑誌で取り上げられる最新の健康法のなかには、日本人の体質に合わないものも見受けられます。欧米のデータをもとに検証された健康法が、日本人にそのまま当てはまると考えるのは間違いです」

そもそも体質とはなんなのか。どういった要因で決まるのだろう。

「体質とは、それぞれの身体がもつ性質や傾向のこと。両親から受け継いだ遺伝子と、食生活や運動、ストレスなどの生活習慣、そして周囲の環境などの影響がからみ合って形成されています。日本は島国であり、さまざまな人種の人と暮らしたり結婚したりする割合がそれほど高くなかったこともあり、欧米人やその他のアジア人とも異なる体質を身につけました」

 たとえば日本人の体質にはどんな特徴があるのか。奥田さんが最初に指摘するのは、日本人の体質の弱点は内臓脂肪がつきやすいこと。とくに、日本人男性はおなかの脂肪が遺伝的につきやすい。内臓脂肪は高血圧、糖尿病、動脈硬化など、生活習慣病の原因ともなる。これに対し白人は、肥満になっても皮下脂肪がつくだけで、危険な内臓脂肪はあまりつかない。また、日本人を含む東アジア人は一般に肝臓でアルコールを分解する力が弱いが、欧米白人とアフリカ系の人にはアルコール分解力が弱い人はごく稀だ。しかし、弱点ばかりではない。日本人の体質の強みとはなんなのだろう。

内科医の奥田昌子さん
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