材料は、水と塩と漬ける食材だけ。この3つを保存用の瓶に入れ、室温に置いておけば、乳酸発酵した美味しい保存食が作れると荻野恭子さん。
「ロシアの代表的な漬物に“キャベツの乳酸発酵漬け”というものがあります。重しをかけて作る日本の漬物とは異なり、塩水に材料を漬ける浮かし漬けという手法です。時間が経つにつれて乳酸発酵が進み、乳酸菌によって旨味が深まるのが特徴なんです」
このロシアの浮かし漬けをベースに荻野さんは、キャベツはもちろん、いろいろな野菜や果物、肉や魚にいたるまで乳酸発酵漬けにし、さまざまなレシピを提案している。
「乳酸菌は、腸内環境を整える上で欠かせないものです。乳酸発酵漬けを毎日食べれば、善玉菌である乳酸菌によって腸の働きが活性化され、便秘解消や免疫力アップにつながります」
保存瓶から出してすぐ使えるので、野菜を洗ったり切ったりという手間が省け、味もついているので、調理の時短にも役立つと荻野さん。乳酸菌がたっぷりの漬け汁も余さず使えるレシピが、腸を良い状態に保ってくれる。