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ダイエット中の人もOK!
「雑穀ボール」で簡単おかず。

食事の主役になって、身体にいいと注目を集めている雑穀。まるで肉のような食べ応え、おいしくて保存も利く。そんな雑穀ストックを使ったレシピをご紹介します。

 
「雑穀特有のプチプチッとした食感は、まるで挽き肉のようです。いくつかの雑穀を組み合わせることで、肉をも超える栄養素も得られますから、実は、充分メインディッシュとして食べられる食材なんです」

その方法として、オーガニック料理研究家の白崎裕子さんが考案したのが、そぼろやミートボール状の「雑穀ストック」です。そのまま「おかず」にもなりますが、冷凍保存しておくと、手軽に展開ができます。

肉食系の子どももお父さんも、喜んで食べてくれます、と白崎さん。「植物性の材料だけで作るので、冷凍でストックしても劣化しにくいという利点もあります」

もし肉や魚介類を加えたい場合は、あとで足せばいいのです。

「材料は手に入りやすいものです。たんぱく質は豆腐や大豆で、旨みや甘みは玉ねぎときのこで、脂質はココナッツオイルで補います」

渾身の作り置き50を公開。白崎さんの新刊『秘密のストックレシピ』(1,400円 マガジンハウス社刊)が発売中。

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まずは揚げたてをつまんでパクリ。たぶん、きっと、絶対、これが雑穀で作ったと言い当てる人はいない。鶏かなあ、白身の魚かな……、おいしくってパクリが止まらない。

「市販のナゲットを食べなれている人にこそ、おいしいって食べてもらえるよう、勝負しているんです」と笑う白崎さん。

「植物性の材料しか使っていないので、ダイエット中の人にもアレルギーがある人にも食べてもらえます。朝のお味噌汁やスープに入れれば、栄養も腹もちも満点」

小判型にして両面焼けば、雑穀ハンバーグ。冷凍保存しても便利。

「雑穀ボールは一口サイズなので、子どものお弁当に重宝します。軽い食べ心地なのに腹もちがいいんです。今回使ったのはキヌア、ヒエ、はとむぎ、もちきび、押し麦ですが、好みの雑穀を好きな配分で作れます」

保存は、ストックも冷蔵1週間、冷凍1カ月が目安。

 

外はカリッ、中はフワッ。揚げたても冷凍しても美味しい「雑穀ボール」。

ボールのかたち以外に小判型にしても◎。

ボールのかたち以外に小判型にしても◎。

材料(作りやすい分量)
好みの雑穀(茹でたもの)200g※今回はキヌア100g・もちきび50g・押し麦50g 大豆(茹でたもの)200g A[玉ねぎ100g きのこ100g にんにく1かけ]
ココナッツオイル大匙1 れんこん(すりおろし)75g 片栗粉25g 塩小匙1 こしょう適宜 揚げ油(ココナッツオイル)適量
保存冷蔵7日間、冷凍1カ月


作り方
1.Aをみじん切りにし、フライパンにココナッツオイルを熱し中火で炒める。塩をふりながら⅓量になるまでよく炒め、ボウルに移す。
2.1に茹で大豆を加え、手でよくつぶしながら混ぜ合わせる。雑穀、れんこん、片栗粉も加える。
3.全体をよく混ぜ、水っぽいときは片栗粉で調節する。
4.小さなボール状に丸める。この分量で、40~50個くらい。揚げやすく、食べやすい大きさが目安。
5.中温のココナッツオイルで2分くらい、こんがりとするまで揚げる。ゆっくり揚げるとおいしい。

保存の仕方
フリーザーバッグに平らに並べて冷凍すると使い勝手がよい。楕円形にして焼いて冷凍しても。

 

トマトソース煮

小さな子どもや高齢者も食べやすい。パスタを加えても。

小さな子どもや高齢者も食べやすい。パスタを加えても。

材料(4人分)
雑穀ボール20個 トマト水煮缶1缶 玉ねぎ½個 にんにく1かけ ココナッツオイル大匙2 塩小匙1 こしょう少々

作り方 
1.玉ねぎとにんにくはみじん切りにし、鍋にココナッツオイルを入れて中火でよく炒める。
2.トマトを加え、よくつぶして煮立て、味をみて、塩、こしょうで調える。
3.雑穀ボールを入れてさっと温め、皿に盛り、右のマッシュポテトとクレソンを添える。
※長く煮込むと雑穀ボールがくずれやすくなるので注意。
※パスタにかけるのもおすすめ。


 

トマトソースはクリーミーマッシュポテトと合わせて。

クリーミーマッシュポテトと合わせて。

相性抜群なクリーミーマッシュポテトと。

材料(4人分)
じゃがいも2個 豆乳適量(じゃがいもの重量の50%) ココナッツオイル適量(じゃがいもの重量の10%) 塩適量

作り方
1.じゃがいもは、小さめにカットし、柔らかくなるまで茹でる。湯を切り、木べらでつぶし、豆乳を入れてのばし、弱火にかけてひと煮立ちさせる。
2.ココナッツオイルを入れ、味をみて塩で調える。出来たてはとろとろだが、冷めるとちょうどよい固さになる。


 

ピリ辛みそ鍋

解凍した雑穀ボールをそのままポン。どんな鍋にも合います。

解凍した雑穀ボールをそのままポン。どんな鍋にも合います。


材料(4人分)
雑穀ボール5~6個 あさり(砂抜きしたもの)100g 豆腐½丁長ねぎ1本 チンゲンサイ1株 右の味噌だれ大匙
作り方 
①長ねぎ、チンゲンサイ、豆腐は食べやすくカットする。
2.鍋に味噌だれをしき、あさり、豆腐、野菜、雑穀ボールを並べ、水か昆布だし(分量外)を適量加えて、蓋をして弱火にかける。豆腐が熱くなり、ねぎが煮えたら食べごろ。味が薄くなったら味噌だれを足し、味が濃くなったら水か昆布だしを足す。

味噌だれ
材料(4~5人分) 味噌100g みりん50g 酒50g にんにく(すりおろし)½かけ コチュジャン小匙½
作り方 すべてを容器に入れよく混ぜる(作り置きできる。冷蔵庫保存の目安は1カ月)。

 

甘酢あんかけ

酢豚のようで、酢豚より軽い。家族でたっぷり食べられます

酢豚のようで、酢豚より軽い。家族でたっぷり食べられます


材料(4人分) 雑穀ボール20個 玉ねぎ1個 ピーマン2個 パプリカ1個分(黄と赤を½個ずつ) かぼちゃ100gエリンギ2本 にんにく2かけ 生姜適量(にんにくと同量) A[酢大匙2 醤油大匙2 みりん大匙3 酒大匙3 ケチャップ大匙3 片栗粉大匙1] ココナッツオイル・塩・こしょう適量
作り方 
1.雑穀ボールは解凍しておく。にんにく、生姜はみじん切りに、ほかの野菜はすべて食べやすく切る。Aの甘酢たれを混ぜ合わせておく。
2.フライパンにココナッツオイルを中火で熱し、かぼちゃ、エリンギをじっくり焼きつけて取り出す。ピーマン、パプリカは、さっと焼いて取り出す。
3.フライパンにココナッツオイルを足し、にんにく、生姜を入れて炒め、香りが立ったら玉ねぎを入れて、透明感が出るまでよく炒める。
4. 2を戻し入れて、甘酢たれをよく混ぜながら加える。最後に雑穀ボールを加え、とろみがつくまでかるく混ぜながら2分ほど加熱する。味をみて、塩、こしょうで調える。
※野菜は、玉ねぎ以外は、好みのものを合わせて300gくらい用意すればOK。きのこも好みで加える。

 

◎白崎裕子さん・料理家 神奈川・葉山の海辺の古民家で料理教室「白崎茶会」を主宰、全国から参加者多数。著書『白崎茶会のかんたんパンレシピ』で、今年度の料理レシピ本大賞 in Japan入賞

『クロワッサン』912号(2015年11月10日号)より

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