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シンプルな調理で絶対に美味しい一皿ができる、「サラダの方程式」レシピ。

「野菜をたくさん食べるとなると、真っ先に思い浮かぶのはサラダではないでしょうか。でも、調理がシンプルなだけに、実は美味しいサラダを作るのは難しいという声をよく聞きます。そこで、どんな人でも味のバランスのよいサラダを作れるように、7:2:1の方程式を考案してみたんです」と、料理家のサルボ恭子さん。

割合の内訳は、7がメインの野菜、2が彩り・香り、1が旨み・アクセント。これらの比率は重さではなく、皿の上に乗ったときのかさのイメージ。

「どんなサラダを作ろう、と考えるときは、まず7の割合を占めるメインの食材から決めます。それから、メインに合うと思うものを選んでください」
 
食材選びは柔軟に。野菜だけでなく肉やチーズなども自由に使おう。もちろん、あるときはメインとして使った食材を、別のレシピでは彩りやアクセントとして使うこともできます。

「ただ、この方程式を守ったとしても、サラダ作りの基本を疎かにすると、美味しいサラダは作れません。グリーンサラダを作るなら、葉ものはしっかり冷水にさらし、繊維を壊さないように水気を切って。そして、重要なのが、ドレッシングをかけすぎないこと。全体に油分が回ることが重要なので、ごく少量を加え、あとは手でざっくりと混ぜてください。味が物足りないと感じたら、塩で調節します」シンプルな味付けだけに、素材がものをいう。油はエクストラバージンオリーブオイルがおすすめ。

 

失敗知らずの「サラダの方程式」

割合は重さではなく、かさのイメージで。まずは、方程式を覚えましょう。
【メイン】7 まず主役を選ぶ。葉野菜、実野菜、根菜、きのこ、卵などを自由に。
【彩り・香り】2 鮮やかな色や、個性的な香りの食材を。野菜に限らず、ナッツや肉でも。
【旨み・アクセント】1チーズやじゃこなど旨みの出る食材や、酸味や苦味が個性的な食材を。

 

パプリカとトマトのサラダ

宝石のようなジュレが美しい、爽やかなサラダ。

宝石のようなジュレが美しい、爽やかなサラダ。

【サラダの方程式】パプリカ&ミディトマト:7、昆布ジュレ:2、青ねぎ:1
材料(2人分) パプリカ(赤)大1個、ミディトマト4個、青ねぎ1本、昆布(出汁ジュレ用)2g、水100㎖、粉ゼラチン(ふやかさないタイプ)2g、塩1g、ドレッシング[酢小さじ¾、塩小さじ¼、なたね油小さじ3¾]
作り方 
1.昆布は水に3時間ほどつける。電子レンジで湯気が出るまで温め、粉ゼラチンを振り入れ、塩を加えてよく混ぜ溶かす。粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固める。
2.パプリカは直火またはトースターで表皮を万遍なく焼いて皮をむく。縦に半分に切り、へたと種を取り除いてよく水けを拭き、縦に2.5㎝の幅に切ってさらに半分の長さに切る。トマトはへたをくりぬいて縦に半分に切り、それぞれを4等分の櫛形切りにする。
3.青ねぎは2~3㎜幅の小口切りにする。
4.大きめのボウルにドレッシングの材料をよく混ぜ合わせる。2のパプリカとトマトを加えて混ぜる。
5.4を器に盛りつけて③を散らし、1のジュレをフォークで細かくしてところどころに散らす。


 

いんげんとマッシュルームのサラダ

いんげんと生マッシュルームの食感を楽しんで。

いんげんと生マッシュルームの食感を楽しんで。

【サラダの方程式】いんげん:7、マッシュルーム:2、ゆでたまご:1
材料(2人分) いんげん16本、ホワイトマッシュルーム4個、茹で卵1個、ドレッシング[イエローマスタード小さじ1、塩小さじ⅕、エクストラバージンオリーブ油小さじ3]
作り方 
1.いんげんを茹でて冷水に取り、熱を冷ます。ざるにあげてからペーパーで水けをよく拭く。なり口を切り落として長さを半分に切る。
2.卵は殻をむいて5㎜角に切る。マッシュルームは汚れを乾いたペーパーで拭く。
3.ドレッシングの材料をよく合わせておく。
4. 2のマッシュルームを縦に2㎜の幅に切ってボウルに入れる。1のいんげんと2の卵も加えて3を回しかける。上下を数回返してドレッシングを絡めて皿に盛り付ける。
*マッシュルームは真っ白で堅くしまった新しいものを使用する。切るタイミングはドレッシングと和える直前に。


 

にがうりと豚肉のサラダ

豚肉とさっぱりと仕上げて、夏バテ知らず。

豚肉とさっぱりと仕上げて、夏バテ知らず。

【サラダの方程式】にがうり:7、豚ばら肉:2、ピーナッツ:1

材料(2人分) にがうり1本、豚ばら薄切り肉5枚、ピーナッツ大さじ1、水400㎖、塩小さじ½、ドレッシング[酢小さじ1、塩小さじ⅕、ごま油小さじ3、茹で汁大さじ3、五香粉小さじ⅕]
作り方 
1.にがうりは半分に切り種を取り、2㎜の半月にスライス。流水でもみ、30分ほど水にさらして強い苦みを取る。
2.ピーナッツは、フライパンで弱火で炒るか150度に予熱したオーブンで10分加熱し、粗みじんに切る。
3.鍋に水と塩を入れ火にかけ、沸騰したら弱火にして豚肉を1枚ずつ入れて火を止める。箸で肉を泳がせ、色が変わったら引き出す。粗熱が取れたら2.5㎝幅に切る。
4. 3の肉の茹で汁を再び強めの火にかけ、沸騰したらあくが中央に集まるまで煮立たせてすくい、茹で汁を大さじ3ほど取り分ける。
5. 4に3を入れ、30秒ほど茹で、ざるに取って冷めるまで置く。
6.大きめのボウルに取り置いた茹で汁を入れ、ドレッシングのほかの材料とよく混ぜる。3の肉と5のにがうりを加えよく和え、にがうり、肉の順で器に盛り、ピーナッツを散らす。
*五香粉のかわりに花山椒のパウダーでも。


 

なすと豆腐のサラダ

バジルが効いた、イタリアンな一品。

バジルが効いた、イタリアンな一品。

【サラダの方程式】なす:7、豆腐:2、バジル:1

材料(2人分) なす3個、豆腐(木綿)1丁、バジルの葉6枚、ドレッシング[酢小さじ1、にんにくみじん切り小さじ⅓、エクストラバージンオリーブ油小さじ4、塩小さじ½]
作り方 
1.豆腐はペーパーでくるんでざるの上にあげ、2回ほどペーパーを取り換えながら1時間ほど置いて水を切る。
2.なすはへたを切り落として5㎜幅の輪切りにして水にさらす。ボウルに水けを切ったなすを入れ、ひたひたの水を加えて小さじ1(分量外)の塩を溶かし、上から一回り小さなボウルをのせて1時間ほど漬ける。
3.ドレッシングの材料をなすが入るぐらいのボウルに入れてよく混ぜる。2のなすの水分を絞ってそこに加え、よく混ぜて10分置く。
4.1の豆腐を2等分し、さらに縦に1㎝幅に切って皿に盛り付ける。
5.3のボウルにバジルの葉をちぎり入れてさっと和え、4の上にたっぷりのせる。
6.空いたボウルにオリーブ油(分量外)を入れ、5に回しかける。


 

◎サルボ恭子さん 料理家/素材の持ち味を活かしたレシピが得意。『サラダの方程式』(河出書房新社)では、今回紹介しきれなかったレシピも多数掲載。

『クロワッサン』906号(2015年8月10日号)より

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