豚キムチとチゲだけじゃない、
キムチの簡単アレンジレシピ。

豚キムチやチゲだけではなく、もっと食卓に取り入れる方法を知りたいキムチ。料理編集者のキム・アヤンさんに季節の野菜と合わせたアレンジレシピを教えてもらいました。

いまやどこの家庭にもある人気の漬物・キムチ。乳酸菌やビタミン類、カリウムも豊富で、健康や美容面でもおおいに注目されています。

豚キムチやチゲだけではなく、もっと食卓に取り入れる方法を知りたい!　

そこで料理編集者のキム アヤンさんに、おいしいレシピを教えてもらうことに。

「超簡単なところでは、冷やっこにのせたり、しその葉でキムチを巻くだけでもいいですよね。しそ巻きは私もつい先日思いついたのですが、止まらなくなるほどのおいしさで、酒の肴にもおすすめなんです」

季節の野菜とあえれば、サラダや前菜感覚の一品ができあがる。チヂミやぎょうざの具にしてもよし、変わったところではバターで焼いたバゲットにのせる洋風の「キムチタルティーヌ」も。バターとキムチがよく合って、ちょっとした驚き。調理のポイントは、仕上がりが水っぽくならないよう、合わせる野菜や豆腐などの水分をしっかり切っておくこと、だそう。

「キムチはいいものを選んで買いたいですね。キムチそのもののおいしさが決め手になるので、料理の味つけもシンプルでいいんです」
JAS規格で認められているキムチは乳酸発酵したもの。中には赤唐辛子漬けとして売られている発酵していないものもあるので注意が必要。

「新鮮なキムチはそのままか、野菜とあえて。時間が経って酸っぱくなったら、焼きもの、スープに使って火を通すと料理の味に奥行きが出ます

冷麺風キムチそうめん

おすすめキムチ
フレッシュなもの、ヤンニョン（キムチの味を決める合わせ調味料）濃いめのもの。辛みの少ないものなら、仕上げのごま油はラー油にしてもいい。
材料（2人分）　キムチ80～100g、焼豚5～6枚、きゅうり1本、卵2個、そうめん4束（200g）、A［麺つゆ（3倍濃縮）大さじ4、水1⅓カップ、酢小さじ2］、塩・砂糖各ふたつまみ、ごま油・すり白ごま各適量
作り方　
1.焼豚、きゅうりはせん切りにする。卵は塩、砂糖を混ぜ、ごま油を熱したフライパンで薄焼きにし、せん切りにする。
2.そうめんはゆでて冷水で洗い、水けを切って器に盛る。
3. 2に1、キムチをのせてAをかけ、ごま油（ラー油でも可）、すりごまをふってできあがり。

野菜と混ぜ合わせて、サラダ感覚で。
忙しいとき、うれしいもう一品。

焼きなす＆貝割れのキムチあえ

おすすめキムチ
なすに味をあまりつけないので、濃厚タイプ、辛いものを選ぶほうがよい。
材料（2人分）
キムチ60～80g、なす2本、貝割れ菜½パック、サラダ油適量、しょうゆ小さじ2
作り方
1.なすは縦半分に切って皮目に斜めの切り込みを入れ、ひと口大に切る。フライパンに多めのサラダ油を熱し、なすを入れてこんがり揚げ焼きにし、ペーパーに広げてしょうゆをふりかける。
2.貝割れ菜は半分に切って水に放し、ペーパータオルに包んで水けをしっかり切る。
3.1と2とキムチをさっくりあえる。

ゴーヤとナッツのキムチあえ

おすすめキムチ
辛いタイプ、あっさり、どれでもOK。
材料（2人分）
キムチ60～80g、ゴーヤ½本、ミックスナッツ（ロースト有塩）30g、サラダ油大さじ½、塩ふたつまみ
作り方
1.ゴーヤは縦半分に切り、種とわたを取って薄い半月切りにする。塩もみしてさっと洗い、水けを絞ってサラダ油でしんなりするまで炒め、粗熱を取る。
2.ナッツは粗く刻み、1、キムチと合わせ、さっくりあえる。

トマトとパクチーのキムチあえ

おすすめキムチ
あっさりタイプ、ヤンニョン濃いめ、辛いものなど、なんでもおいしく仕上がる。
材料（2人分）
キムチ60～80g、トマト1個、パクチー好みの量、A［ナンプラーひとたらし、砂糖ひとつまみ］
作り方
1.トマトは乱切りにし、ペーパータオルの上に並べて汁けを軽く切る。
2.パクチーは細かく刻み、1、キムチと合わせ、最後にAを加えてさっくりあえ、盛りつける。

◎キム アヤンさん　料理編集者／書籍、雑誌などでフードライターとしても活躍。著書に『手作りキムチとキムチ料理－とても気軽に作れて、おいしさ満点ー』（大泉書店）ほか多数。

『クロワッサン』904号（2015年7月10日売号）より