くらし

妙な努力は、かえって精神的な老化を早めるんじゃないかしら――犬養智子(評論家)

1977年創刊、40年以上の歴史がある雑誌『クロワッサン』のバックナンバーから、いまも心に響く「くらしの名言」をお届けする連載。今回は、歳を重ねることによって生まれる「美しさ」を探ってみましょう。
  • 文・澁川祐子
1978年11月10日号「美しい40代」より

妙な努力は、かえって精神的な老化を早めるんじゃないかしら――犬養智子(評論家)

生き生きとした40代〜50代前半の5人に、この年代ならではのおしゃれや楽しみを語ってもらう特集記事。朝起きるとシーツの織模様が顔にうつってなかなかとれないなどと、みな肉体的な衰えにふれていますが、仕事やファッションに対しては俄然前向きです。口を揃えて語っているのは、内面的な充実が美しさになって現れる年頃だということ。

評論家の犬養智子さんは、<外見的な老化は当然のものだからしょうがない>ときっぱり。<しわを作らないために笑わないとか、夜も早く寝てしまうなんて、おかしい>と言い、今回の名言に続きます。老けないようにとあれこれ神経質になるよりも、気にしないことのほうが精神的には若々しくいられると、40代にとってはなかなか心強い発言です。

ならば、どうしたら美しい40代になれるのか。それには<外に出て経験をつみ、内面的なものをきたえなくちゃあ>と、犬養さん。

外に出なければ、何かにチャレンジする機会が乏しく、付き合う人も限られてしまう。それが精神的な老化を早めてしまい、30代のときはよくても、40代になってはっきりと差になって外見に現れてくるというのが持論です。

それは40代だろうが、50代だろうがきっと同じこと。若さを手放したところから、その人ならではの美しさが見えてくる、というメッセージなのだと受けとめました。

※肩書きは雑誌掲載時のものです。

澁川祐子(しぶかわゆうこ)●食や工芸を中心に執筆、編集。著書に『オムライスの秘密 メロンパンの謎』(新潮文庫)、編著に『スリップウェア』(誠文堂新光社)など。

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