くらし

【山田ルイ53世のお悩み相談】嘘の付き合いが苦手でママ友とも疎遠になりました。

お笑いコンビ髭男爵のツッコミ担当で、作家としても活動中の山田ルイ53世さんが読者のお悩みに答える連載。今回はうわべだけの付き合いに疲れてしまった女性からの相談です。
  • 撮影・中島慶子

<お悩み>
子育てをしていた時、沢山のママ友がいました。子供が大きくなるにつれ、会う機会もなくなり、疎遠になりました。
特に仲良しだったママ友には、距離感が近くなりすぎて嫌われたようで連絡がつかなくなりました。その他仕事で仲良くなった人にも、アドバイス的な事をしてどうやら嫌われたようです。その二人との別れはすごく悲しかったです。
それから友達はいらないと思うようになりました。なので新しく出会った人や、昔のママ友と再会しても、しばらく付き合うにつれ、うわべだな、と感じるとLINEを削除してしまいます。嘘の付き合いが苦手なのです。
人間関係がいつも一番寂しく難しいです。仕事で出会った85歳のおじいさんとたまにお茶します。囲碁の話や世界の宗教の話、昔の話など勉強になります。でもその方は生粋のおぼっちゃま。沢山のお友達がいらっしゃるようで、自分と真逆だなって思うと何だか自分がもっと辛くなります。
私は偏屈なのでしょうか。 (ニコ/女性/成人した子供がいます。)

山田ルイ53世さんの回答

偏屈というより、マナーの問題かもしれません。

よく指摘されることですが、"ママ友"と言うのは、基本的には、「同じ学校の同じ学年(同じクラス)に子供が在籍している」というだけの人間関係。
それ以上でも、それ以下でもありません。
「子供が大きくなるにつれ、会う機会もなくなり、疎遠になりました」とニコさんは嘆きますが、むしろそれが当たり前、自然の流れかと思います。
"仕事仲間"も似たようなもの。

例えば、"義理チョコ"だとどうでしょう。
普段は只のカカオの塊でしかないチョコレートも、バレンタイン・デーには、"愛"を表す記号となります。
その大袈裟な感じを薄める役割を果たすのが"義理"。
"義理"だと前置きされたにもかかわらず、
「俺のこと好きなのかも……」
とのぼせあがり、
「今度、二人でご飯行こうか!?」
などと前のめりに口説き始めては、今のご時世、"ストーカー"と断じられても文句は言えません。
"義理"も"ママ"も同じこと。
「○○友」の「○○」は、要らぬ誤解、暴走を防ぐための、ブレーキ、エアバッグのようなものなのです。

勿論、お子さんや職場での付き合いをキッカケに、更なる上のステージの友情へと発展していくケースも多々あるでしょう。
「暫く付き合って、『うわべだ!』と感じると、すぐにLINEを削除してしまう」などと、今は少々、拗ねておられる相談者ですが、幸いなことに、「距離感が近くなりすぎて嫌われた」、「アドバイス的な事をしてどうやら嫌われた」など、自覚はしっかりあるご様子。
しかも、生来の社交好きとお見受けいたします。

これからは、手づかみで魚を捕まえに行くような性急なアプローチは避け、落ち着いて釣り糸を垂らす……「待ちの姿勢」を心掛けると良いかもしれません。
ただ、筆者としては、大人になってからの友情は、肩までどっぷりと浸かるようなものより、"足湯"程度で、多くを求めずハードルを上げ過ぎない方が機嫌よく暮らしていける気がしています。

山田ルイ53世●お笑いコンビ、髭男爵のツッコミ担当。本名、山田順三。幼い頃から秀才で兵庫県の名門中学に進学するも、引きこもりとなり、大検合格を経て愛媛大学に進学。その後中退し、芸人へ。著書に『ヒキコモリ漂流記』(マガジンハウス)、『一発屋芸人列伝』(新潮社)、近著に『一発屋芸人の不本意な日常』(朝日新聞出版)。
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