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京都の店を訪れなければ手に入らない、知る人ぞ知る和菓子を手土産に

予約した和菓子を楽しみに、わざわざ足を運ぶのも、老舗が多い街ならでは。暖簾をくぐり、店の設えを知れば、味わいがもうひとつ深くなる。

撮影・西岡 潔 文・齋藤優子

梅小路京都西|七条ふたば「豆餅」

1個200円。予約が確実。予約の場合は前日までに電話で。賞味期限は当日。箱入りの場合は別途箱代あり
1個200円。予約が確実。予約の場合は前日までに電話で。賞味期限は当日。箱入りの場合は別途箱代あり

端正なもうひとつのふたばの豆餅。

名代豆餅で知られる『出町ふたば』初の暖簾分け店として、1931年に創業。現在は初代のひ孫にあたる店主が、家族と力を合わせて暖簾を守る。名物の豆餅は、出町と同じ特注の羽二重もち米をつき、えんどう豆を混ぜた餅を、84歳の祖母が次々ちぎり、店主があうんの呼吸であんを包む。餅、あん、豆のバランスが良くなるよう端正に包まれていて、多い日には300個ほど売れるというのも納得だ。なめらかで後味がすっきりとしたこしあんが、特に旨い。

京都の店を訪れなければ手に入らない、知る人ぞ知る和菓子を手土産に
京都の店を訪れなければ手に入らない、知る人ぞ知る和菓子を手土産に

◆京都市下京区大工町120・2 
TEL.075・371・8643 
営業時間:9時〜17時(なくなり次第閉店) 月・火曜休

京都市役所前|八方焼本舗 小松屋「きんつば、白きんつば」

各1個270円。予約が確実。賞味期限は3日。箱入りの場合は別途箱代あり
各1個270円。予約が確実。賞味期限は3日。箱入りの場合は別途箱代あり

最高級の備中白小豆を使った“白”も並ぶ名物。

関西発祥の菓子ながら、京都で作っている店はそう多くない。そんな中、旨いと評判なのが、1912年創業のここのきんつばである。2代目が〈八方焼〉に続く名物をと作り始め、3代目の現店主が白と季節のものを加え、現在、3種が並ぶ。甘さを抑え、あっさりめに仕上げた羊羹地にたっぷりの粒小豆が入るのが、人気のゆえん。白は、白あんの材料としては最高級とされる岡山産備中白小豆の粒が羊羹地から贅沢にのぞき、思わず顔がほころぶ。

京都の店を訪れなければ手に入らない、知る人ぞ知る和菓子を手土産に
京都の店を訪れなければ手に入らない、知る人ぞ知る和菓子を手土産に

◆京都市中京区下本能寺前町514 
TEL.075・231・7753
営業時間:9時〜17時 月曜、第3火曜休

丸太町|京御菓子司 亀屋博永(かめやひろなが)「本わらび餅」

4人分2,000円。2人分1,000円もあり。予約が確実。賞味期限は常温で1週間
4人分2,000円。2人分1,000円もあり。予約が確実。賞味期限は常温で1週間

丹波黒豆きな粉を纏う黒糖風味のとろける餅。

店主は、老舗『亀屋清永』出身。長く和菓子職人として働く中で、実感したのが、あんこが苦手な人が増えていること。そこで独立後、あんが入らないわらび餅を看板に据えた。長野県産本わらび粉のみを使い、黒糖、和三盆糖、水飴などを加えて練り上げる。注文するとこれをトントンとカットしてきな粉をまぶし、詰めてくれる。丹波の黒豆を深く煎った香り高いきな粉に包まれたわらび餅は、弾力がありながらやわらかく、口中ですっと溶ける。

京都の店を訪れなければ手に入らない、知る人ぞ知る和菓子を手土産に
京都の店を訪れなければ手に入らない、知る人ぞ知る和菓子を手土産に

◆京都市上京区大黒屋町38
TEL.075・431・4438 
営業時間:9時〜18時 不定休

『クロワッサン』1137号より

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