くらし

神様の使いが見守る、奈良の旅。【編集部こぼれ話】

9月9日発売の『クロワッサン』1077号「美味しい旅。」特集号のこぼれ話をお届けします。

今回は久々の旅特集で、奈良に取材に行くことに。地方出張なんて、いつぶりでしょう。

コロナが始まってから、海外旅行はおろか、国内の旅行も出張も行かなくなってしまった私たち。在宅勤務に都内の撮影・取材がメインで、コンパクトでスムーズな仕事、でもいつのまにか視野が狭くなっていたかも?

今回の奈良の旅は、本誌の巻頭連載でもお馴染みの、美容ジャーナリストの倉田真由美さんからの提案。

「コロナで、自然界は人間だけの思い通りにいかないものだって考えさせられたの。自然は人間が制圧できるものじゃないのよね。生きとし生けるものが全て幸せになるように、と言った聖武天皇の奈良時代に、今私たちは学ぶべきものがあるのかなって」

京都から近鉄奈良線に乗って小1時間。意外に時間はかかります。
ことこと電車に揺られていると、目の前にぱあっと広がる緑の野原。電車は平城京跡の真ん中を突っ切るのです。

ちなみに近鉄奈良線は、2060年に移設され、この平城京跡を通らなくなるのだとか。見られるのは今だけの贅沢、とは言え、あと約40年は楽しめます。なんとも悠久の都らしい話です。

平城京跡の朱雀門と大極殿が車窓から見える。

駅に着いた私たちが最初に向かったのはレンタカーのお店。しかし、これがなかなか遠かった。駅から歩いて15分くらいあります。

でも奈良を旅するなら、レンタカーがあると便利です。駅前はともかく、京都のように電車やバスで行けない場所も多く、タクシーもそうそうつかまらないんです。

そのまま春日大社へと車を走らせると、境内には沢山いました、あの子たちが。

生まれたばかりの子鹿ちゃんたちです。春日大社の神様の使いと言われる鹿の家族たち。鹿子の模様が背中にくっきり出た子鹿を連れて、母鹿と父鹿はこちらに寄ってきました。

「かわいい! 鹿せんべい買う?」と倉田さん。私がバッグからお財布を取り出そうとしたその時、大きな母鹿が、取材資料一式が入った紙袋にカプッと噛みつき、そのままべりべりっと袋を破いてしまいました。
その素早さ。そして、呆気に取られている私たちの前で、鹿の口からその紙を取り上げたのは外国人の観光客の女の子でした。紙を食べさせるとお腹を壊してしまうらしいです。

せっかく食べようとした紙袋を取り上げられて、口惜しそうに睨みつける鹿たちを尻目に、境内を後にした私たち。その後、ずっと紙袋を隠しながら奈良公園を歩いたことは言うまでもありません。
神さまの使いは、市内のあちこちにいて、その後も私たちをずっと見つめていました。(編集K)

紙袋を破く直前。近づいてきたらご注意を。

9月9日発売の『クロワッサン』最新号は「美味しい旅。」

ようやく日常が、少しずつ、少しずつ戻ってくる気配を感じる初秋。
誰しも“美味しいもの”だけを目的に、そろそろ行ってみたいところがあるのではないでしょうか。
あのとき食べたあの魚を、あの人と一緒に楽しんだあそこのごはんを目的に、近場からちょっと遠くまで、足を延ばしてみませんか。
その土地に詳しい人が案内する間違いなく美味しい情報、グルメ・食通の人々に教わる味わうべき料理。日本各地の「食べてみたい!」「ぜひ食べてほしい」情報が満載です。

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。