「とりあえず置く」から汚部屋に…。モノの一時避難場所のアイデア集。
撮影・青木和義 構成&文・堀越和幸
本来は定位置がある。けれどもなかなかそこに辿り着かないから、物が散らかる。それを避けるためにも“一時避難”のアイデアが便利、と説くのは知的家事プロデューサーの本間朝子さんだ。
「ベストを目指そうとしてそれが負担になるのであれば、ベターな選択で、散らかっていく部屋のストレスをなくしていこうという発想です」
たとえば脱いだものをフックに掛ける、専用の入れ物を作ってそこに放り込む、たったこれだけのことをするだけで、部屋の印象はみちがえる。
「今はコロナ禍で家にいる時間も増えているので、家族でいろいろなものの一時避難場所を決め事にしていくと、楽しみながら片づけができると思います」
さまざまなリモコン
【これにまとめてから、探さなくなりました。】
とかく散乱しがちなAV機器やエアコンなどのリモコン。どこに置いたかを忘れてしまうこともしばしば。「TV台などの平らなところに置くという固定観念を一度捨てて、まとめてカゴに入れてみましょう。何があるか上から見ればすぐにわかって、すごく便利です。カゴは家にあったものを使用しています」(本間朝子さん)
なくしやすいアクセサリー
【外から帰ってきて必ず通る場所に一時避難。】
外から帰ってきてアクセサリーを置きがちな場所とは?
「とりあえずダイニングテーブルとかカウンターの上とかですよね」。
だから散らかるし、なくす原因にもなる。
「写真は洗面台の扉裏にメラミンスポンジやフックを付けて、そこに一時避難させる提案です。今どきは外から帰ってきたら必ず手を洗うので、そういう動線に作るのが秘訣です」
取り込んだ直後の洗濯物
【ここまではやるので、あとは各自でお願い!】
大量の洗濯物を取り込んで、ついソファの上などに山にしてしまう。
「するとそれが物を置いていいよという合図になり、部屋が散らかり始める」。
本間さんの案は専用ボックスを作り、仮置きをする方法。
「個人別に作るので、あとはそれぞれが部屋に持ち帰って各自でしまいます。ボックスはシンプルなものだと部屋にも馴染むでしょう」
脱ぎっぱなしのパジャマ
【ベッドの上に脱ぎっぱなしは、もうさようなら。】
いちいち畳んでしまうことがなかなかできないパジャマ。実は本間さんもそれが苦手。
「なので我が家の場合はクローゼットの扉裏を有効利用しています」。
写真は両面テープで取り付けたフック。朝起きて着替えたらここに掛けるだけ。これなら誰でもできる。
「扉を閉じれば隠れるのでスッキリ。ポールにS字フックで掛けるのも便利です」
どこにでも置いてしまうバッグ
【家具の隙間スペースを仮置き場にする。】
椅子に置いたり、テーブルに置いたり、床に置いたりと意外に定位置が定まらないバッグ。
「そんな時はリビングにある家具の側面に注目です」。
というのも家具の脇には意外に使われていない隙間があるから。
「家具の縁にコーナーフックで掛けるのです。写真は長年愛用している金属製のものですが、もっとカジュアルなものも今は増えています」