「リビングにクローゼットを置くなんて、みんな思わないですよね」
と一田憲子さん。昨年春、整理収納アドバイザーのEmiさんの手を借りてクローゼットを大改革したばかり。
「もともとクローゼットは寝室の押し入れにあったんです。朝は私が先に出ることが多いので、主人がまだ寝ている隣で押し入れを開けて服を選んでいたんですけど、Emiさんが『それって不便じゃないですか?』って」
アドバイスに従い、クローゼットをリビングの押し入れにしたところ、朝の身支度が「めっちゃラク」になった上に、脱いだ服をすぐしまう習慣もついた。つまり服の脱ぎ着がリビングで完結するようになったら、服の片づけまでスムーズになったというわけ。結局「がんばって片づけないといけないという状態が、片づかないんですよね」。
やる気モードでないとできないことというのは結局、続かない。大切なのは通常運転で片づいた状態がキープできること。ものをどこにどうしまうかという仕組みが必要で、それができれば片づけの時間が不要になる。
「ごはんをおいしく食べるために食卓を片づけたいと思ったら、積んであるDMの行き先を考えますよね。それでいい方法を思いついた時はうれしいし、暮らしの楽しみって、そういう仕組みを発見するところにあるのかな。私でもできるというやり方を発見していくと、だんだんラクになって、ラクになるといつのまにか片づくようになる気がしますよね」