おからの型抜きビスケット【ビジンサマレシピ】
レシピ提供:中村恭子
型抜きというとクッキーというイメージがありますが、外国ではクッキーもビスケットも同じものだとか。そのため今回はあえて型抜きビスケットと呼びたいと思います。
このビスケット、材料の練りゴマとほんのりメープルシロップの甘みが口に残る程度でほぼ味がありません。
元々は愛犬用のレシピだったのですが、先日フランシス・ハーディング著『ガラスの顔』を読み、味のない蛾のビスケットなるものを知り再現してみました。
作中では宮廷で開かれる晩餐会で供されるお料理とお料理の合間のお口直しのビスケットとして登場します。蛾の型を持っていなかったのとお菓子でも蛾には少し抵抗があったこととで蝶の型にしました。
お好みの型を使ってご愛犬用にいかがですか? もちろん人間用としても◯。
ところで私が愛用しているおからは音無の湯という温泉施設に併設されたお豆腐工房「加茂七豆腐」のものです。
こちらの工房では信州産大豆と沖縄県産の天然のにがりとを使い、敷地内に自噴する2種類の地下水を職人さんがその日の豆の状態に合わせてブレンドしお豆腐を作っています。
そうしてできるお豆腐は、甘み・コクが強く美味しいと評判で県外からわざわざ来店されるお客様もいらっしゃるほど。当然、副産物であるおからや豆乳もとても美味しいのです!
https://www.otonashinoyu.jp/
昨年、私は温泉施設内のレストランリニューアルにあたりコンセプトアドバイザーとして参加いたしました。
コンセプトは「めぐりあいを大切に」=生きとし生きる全ての巡る命への愛と人と人との巡り会い、という2つの思いを込めています。
店内では加茂七豆腐を使った麻婆丼やおからのケーキなどレシピを監修をしたメニューもあります。お近くへお越しの際にはぜひお立ち寄りくださいませ。
【材料】
おから 150g
地粉(薄力粉)50g
練りゴマ 50g
メープルシロップ 小さじ2 (お好みでお味を引き締めたい場合はお塩をひとつまみ入れる)
【作り方】
「ビジンサマレシピ」について
信州と甲州にまたがる八ヶ岳連峰の一つ蓼科山にはビジンサマという神様が住んでいて「ビジンサマが山を通る日、人は山仕事を休む」という言い伝えが残されています。「休む」ことは、美しく健やかな体づくりに必要なこと。ビジンサマの語源はもしかしたら「美人様」なのかもしれません。
蓼科塾では「休む」神様ビジンサマにちなみ、ビジンサマのお膝元である信州から「休む」ためにふさわしい体に優しい食材を使い卵や乳製品などの動物性食材を使用せず昔ながらの伝統的な調味料で作る「ビジンサマレシピ」を提案しています。
信州といえば、麹を使った味噌や甘酒などの発酵食品や、蕎麦、キビ、アワなどの雑穀、山野草にきのこ、リンゴや杏、ぶどうなどのフルーツ、寒天や高野豆腐などの乾物類などなど、美味しくて体に良い食材の宝庫。中には美容・健康効果の高い食用ほおずきといった、あまり流通していない食材もあり、入手方法から調理方法までお伝えしていきます。
「ビジンサマレシピ」で美しく健やかな体づくり、してみませんか?
中村恭子●一般社団法人蓼科塾代表/地産地消料理研究家/健康管理士。 2011年東京都より長野県茅野市に移住し信州の地産地消に根ざした「ビジンサマレシピ」の開発を手がけている。
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