くらし

【和田裕美のお悩み相談】欲がなくなってしまいました。

外資系教育会社でのフルコミッション営業で世界142カ国中第2位の成績を収めたキャリアを持つ和田裕美さんが読者の悩みに答える連載。今回は最近になってほしいものが減りわくわくした気持ちにもならないと語る大学4年生からの相談です。

<お悩み>

憧れがなくなってしまいました。過去には目標や理想といったなりたい像があったのですが大学生活も終わりに近づいてきて無意識に諦めの気持ちが湧いていたり、欲がなくなってしまったりしてせつなく感じます。

また、テレビやSNS、雑誌を見ても前まであったワクワク感は湧きあがらず欲しいモノも減りました。今まで聞いていた音楽や好きな服、読んでいた本などへの情熱はなくなり少しつまらないです。いつの間にか大人になってしまったのでしょうか。

このままずっと平坦で起伏のない日々を送ることに慣れるべきでしょうか。

(君の名は希望。/男性/大学4年生)

和田裕美さんの回答

君の名は希望さん、こんにちは

なんだか沈んだ気持ちになって
わくわくできないときが、私にもありました。

それは(後になってわかったんですが)、
「こうあるべき」という周囲の価値に
合わせて自分を作っていたからでした。
自分の内側からは
「そうじゃないのに」という
小さな声が上がっているのに
そんな違和感のかけらには
気がつかないようにしていました。

本来の自分が求めるものや、価値観は
周囲が求めるものとは違って当たり前なんですよね。

あくまでもいただいた情報からの
想像や仮説にすぎないのですが
もし、君の名は希望さんもこれからの未来に向けて

「ほんとうにこれでいいのかな?」
ともやもやとした感情が
心の奥の奥の奥のほうから
染み出してきたのかもしれないです。

だからもしそうかな?と思ったら
ちょっとでも時間をとって
自分の内側に耳を傾けてみてください。
その答えがたとえ
両親や周囲の人との価値観と大きく違っても
まずは自分をもっとわかってあげることで
気持ちが楽になるはずです。

見えない未来に向かって生きているのは
すべての人に共通です。
自分の可能性なんて保証がないし、
人生がどうなるかもわかりません。
努力が報われない時もあるし、
挫折してしまうことがないともいえません。
挑戦が怖くなって逃げてしまうことだってあります。

だからこそ私たちには
「根拠のない自信」が必要です。

あまり完璧に考えず、
まずは「私は私でいいんだ」と自分を肯定してください。

そこに他人はぜんぜん
(ほんとうにぜんぜん)関係ありません!

承認欲求が満たされていないと
自分を肯定できないようになれば
他人からずっと自信をもらって生きるようになってしまいます。
そんなの嫌ですよね?

今は「多様性」がどんどん明確になる時代です。
君の名は希望さんの生き方が
他にないものであってもいいのです。

さて、大学4年生ということなので
もうすぐ就職ですよね。
そんなときコロナもあって
不安を煽るメディア情報にふりまわされて、
見えない未来に不安が大きくなるのは当然です。
だからこそ
付き合う相手を「心地よいな」と思う人に
変えること(素直に感じてみて!)、
リラックスして眠れるように
朝、日光を浴びたり散歩すること
(うなじに太陽の光をあてるといいですよ!)
スマホのSNSは見られないように
フォルダにしまうこと。

そんなふうに日常も心が不安にならない工夫を
ぜひしてみてください!

無責任な言い方になったらごめんなさいですが
あえていいます。

「だいじょうぶ、そのうちトンネルは抜けます!」

ではね〜

和田裕美

和田裕美 (わだひろみ)

作家・営業コンサルタント

京都生まれ。京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授。書籍だけでなくラジオやNHK Eテレ番組にレギュラー出演など多岐に渡り活動中。代表作に、『成約率98%の秘訣』『人生を好転させる「新・陽転思考」』等。新刊に『人の心を動かす話し方』(廣済堂出版)、『いざという時に結果を出せる本番力』(ポプラ社)など。学校などで陽転思考の体験授業も実施。公式サイト

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