くらし

健康、金運、美容、家事まで。「暦」を日々の暮らしに活かす方法。

年月日だけでなく、縁起の良い日なども書かれている暦。すがるわけでないけれど参考にしたい、運気を引き寄せる日を教わった。
  • イラストレーション・津村仁美 文・長谷川未緒

「暦は昔の人が使っていたカレンダーです。季節の移り変わりを示した二十四節気、吉日、厄日、月の満ち欠け等、種々様々なことが記されています。これらは主に農作業の目安にされていましたが、現代でも日々の暮らしに役立てることができる情報です」

そう語るのは、暦を使った最良日鑑定などを行っている神社・仏閣コーディネーターの能津万喜さんだ。

暦注(れきちゅう)(暦に書かれていること)の中には、節句や節分など、年間行事として定着しているものがある一方、一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)など、最近よく目にするものの、詳しくは知らない日も。そこで今回は、運気アップにつながると考えられる日を、具体的に教わった。

「縁起担ぎの基本である六曜(ろくよう)、干支(えと)を使って吉凶を占う選日(せんじつ)、季節の変わり目である土用の過ごし方等、詳しくご紹介します。暦に振り回されるのではなく、無理なく幸せになれる方法のひとつと捉え、ご活用ください。そしてこれを機会に、暦に関心を持っていただけたらうれしいです」

日めくりカレンダーも、大安・仏滅などの六曜、天赦日(てんしゃにち)等の暦注が書かれているものが。

Q.なぜ60歳を還暦というのですか。

暦に還ると書く還暦。この場合の暦とは干支のことをさします。干支は本来、十干十二支(じっかんじゅうにし)といい、十干(甲乙丙丁戊己庚辛壬癸)と、十二支(子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥)を組み合わせた60周期1サイクルで成り立っています。2021年は丑年といわれますが、正しくは辛丑(かのとうし)年です。

60歳の還暦は、自分の生まれた干支に初めて戻る年です。還暦を迎えたら産土(うぶすな)様(自分が生まれた土地の神社)にお参りしてこれまでに感謝し、第二の人生への決意表明をされるといいでしょう。

なお、甲子(きのえね)から始まり癸亥(みずのとい)で終わる1サイクルは、月、日なども表します。暦は干支で成り立っているといっても、過言ではありません。

十干十二支は陰陽五行の考えが由来。干支が名前に反映されたものとしては、戊辰戦争や、甲子の年にできた甲子園球場などがある。

Q.掃除に適した日はありますか。

十干十二支の組み合わせで60日周期の日数を表し、吉凶を占う選日というものの中に、天一天上(てんいちてんじょう)という期間があります。この期間は方角の神様である天一神(てんいちじん)が天上に帰り、代わりに日遊神(にちゆうしん)が下界におりてくるといわれています。この日遊神は、不浄を嫌うため、家を清潔にしておくと良いとされています。天一天上は、60日間のうち、癸巳(みずのとみ)から戊申(つちのえさる)までの16日間で、2021年はおもに偶数月の後半にあたります。

また、季節の変わり目で心身に影響を受けやすい土用期間も、掃除をすると邪気払いに。掃除後は「気持ちがいい! すっきりした!」など前向きな言葉を発すると、家に良い気が巡ります。

1日、15日は玄関、子どもの干支の日は子ども部屋など、マイルールを決めて掃除しても。

Q.土用にうなぎを食べますが、土用とは何ですか。

土用は万物を木火土金水の5つに分ける陰陽五行に由来します。春は木、夏は火、秋は金、冬は水、季節の変わり目は土で、立春、立夏、立秋、立冬前の約20日間が土用です。

土公神(どくしん)という土の神様が地上にいるため、建築や農業など土に関することは避けたほうが良いとされていますが、各土用に4日前後ある間日(まび)(土公神が留守の日)は大丈夫です。

土用には干支と色にちなみ、春は戌から「い」のつく白い物、夏は丑の「う」の黒い物、秋は辰から「た」のつく青い物、冬は未の「ひ」のつく赤い物を食べ、無病息災を願いましょう。食生活の改善や家の整理整頓など、体や生活の土台を整えることも、運気アップにつながります。

Q.ダイエットを始めるなら、いつでしょう?

 物事のスタートには新月がいい、と聞いたことがあるかもしれませんが、減量の場合は、月が痩せていくタイミングと同じ、満月の翌日からがおすすめです。潮の満ち引きに月の満ち欠けが関係するように、およそ60%が水分でできている人体のバイオリズムも、影響を受けると考えられています。新月に向けて、自分の体調と相談しながら、プチ断食をしたり、デトックス効果の高い食材を摂ったりすると、ダイエットしやすいと思います。

月が満ちていく時期は体もエネルギーを蓄えやすいので、食べ過ぎに注意。満月から新月は、白湯を飲むなど排毒を心がけて。

Q.旅行に良い日を教えてください。

家の掃除をすると運気が上がる天一天上の期間は、おでかけ、旅、引っ越しなどにもおすすめです。

天一神は一定の周期で天と地を回り、悪い方角をふさいで厄災から私たちを守っているとされる神様です。そのため天一神がいる方角に行くと、祟りや災いが起こると考えられ、平安時代には、方違(かたたが)え(目的地が天一神のいる方角のときは、あえて別の場所に出向いてから、目的地へ向かうこと)を行っていたほど。

60日ごとに16日間ある天一天上の期間は、天一神が天上に帰るため、方角に関する禁忌や凶方位がなくなると考えられています。どの方角に行くにしてもまっすぐに、好きな場所へ旅行することができます。

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