くらし

いつもどおり発酵食をふんだんに摂って、心と体の健康をキープ。【井澤由美子さんの家ごはんと家時間】

春からの家ごもり期間、本当にお疲れさまです! さまざまな工夫が光る料理のプロたちの食卓を、自撮りで見せてもらいました。
井澤由美子(いざわ・ゆみこ)さん●料理家。栄養全般はもちろん、薬膳、スパイスなどに詳しい。著書に『体がよろこぶお漬け物』(誠文堂新光社)ほか。

食材の持つ力に関して知識豊富な井澤由美子さん。この期間も普段どおり、免疫力を上げる食事を心がけてきた。

「腸が免疫力の7割を司るのは周知のとおりですが、そのためにも大豆など植物性タンパク質を意識的に摂りました。おかげで乾物ストックの整理ができたのもうれしい(笑)。そこに合わせるのはオメガ3脂肪酸やビタミンC。あと旬の野菜や果物でぬか漬けを仕込むのも継続しました。手作りすると手の常在菌から乳酸菌がたっぷり作れることと、野菜の出どころなども把握できるので安心。結局、昔ながらの和食が私たちの体には最適なんですよね」

毎日早起きをしてピラティスや瞑想をし、20分かけて白湯を沸かしてゆっくりと飲んでいたという。

「庭の花々や果実、ベランダ菜園の植物たちにも目を行き届かせることができたのは、家時間の収穫ですね」

発酵の力と酸味は、日々の料理に欠かせない。

井澤さんお得意の発酵食の中でも、さまざまな料理に応用が利くのがこのレモン塩。薄切りレモンと塩を保存瓶の中で重ねていき、1日1回瓶を振って、置くこと数日(季節により変動)、さわやかな風味が加わる調味料。

レモン塩ができたら作りたい、 酸味が心地よい鶏のから揚げ。

食べやすく切った鶏肉にレモン塩をなじませて漬けこみ、から揚げに。酵素の力で肉質が柔らかくなるうえ、さわやかなレモンの香りが初夏にぴったり。レモン塩の皮も一緒に揚げると、口休めのアクセントに。

免疫力を上げたいから、 発酵野菜をたっぷり摂る。

カリカリの皮がなんとも食欲をそそる焼き餃子。その中身はただの野菜ではなく、井澤さんの十八番・乳酸キャベツ。千切りキャベツに塩などをもみ込み数日置き、発酵が進むと酸味が出てくる。旨味も大幅に上がるのだ。

酸味×酸味のハーモニー、 夏にぴったりのスープ。

気温が上がってくると体が酸味を欲してくる。そんなときにぴったりなのが、酸味が引き立つ、きゅうりのピクルスと梅干しのスープ。温かい状態で食べればクーラーで冷えがちな夏の体を中から温めてくれる。

健康のため毎日口にする酢。 台湾風のふるふる豆腐も簡単。

酢と醤油を器に入れ、沸騰直前まで温めた豆乳を加えて2分ほど置くと、ふるふるに固まってくる。朝ごはんや夜中に小腹が空いたときのおしのぎにぴったり。おかかやねぎ、ラー油をトッピングして。

季節ならではの素材、 おかひじきをイタリアンに。

栄養価が高く食物繊維が豊富でダイエットにも最適なおかひじき。シャキシャキした食感が楽しく、味噌汁におひたしにと万能な野菜です。にんにくとあさりでボンゴレにしても実に合うんです。ぜひお試しあれ!

『クロワッサン』1025号より

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