くらし

出会いたいのは、ものづくりの心。古くて新しい街・松本を訪ねて。

  • 撮影・黒川ひろみ 地図製作・竹中聡司

[美味しいもの]

温石(おんじゃく)

「盛り付けの美しさにも感激」と大橋さん。写真右は「温石」店主で料理人の須藤 剛(すどう・たけし)さん。
「美ヶ原で獲れた鹿肉と菊芋の焼き物」、清水牧場のチーズを添えて。
「松本冬菜と自家製からすみのうどん」は翡翠色が美しい冷たい麺。松本冬菜は小松菜に似た寒さに強い青菜で、甘みがある。小麦粉も長野県産を使用。
「小布施栗のデザート」。牛乳羹に栗の渋皮煮、栗のスープ。
静かな住宅地に位置する。同じ建物内に画家であり、妻の田所真理子さんのギャラリー兼ショップも併設。

店主の須藤さんは東京・青山の名店『えさき』で修業。自分の店を始めるにあたり、「店を持つとはその土地に住むことだから」、東京ではなく山の近くがいい、それなら長野だ!と妻とふたり、新潟との県境から車を南に走らせた。出合った土地がこの松本。そんなロードムービーさながらの物語を携えて供される料理は、山の恵みが存分に引き出された繊細な味わい。

●長野県松本市元町1-3-27 TEL.0263-36-0985 営業時間:12時〜(入店)、18時〜20時(入店) 日曜・祝日休(12月29日〜1月9日休) 店は来春、黒姫高原に移転予定。訪れるなら早めに。
http://onjaku-tadokorogaro.com/

マサムラ本店

店内にはカフェも併設。ケーキセット660円。写真はベビーシュークリーム。
おみやげには「天守石垣サブレ」も。マカデミアナッツを練りこんだクッキーでホワイトチョコレートを挟んだ銘品。1枚180円。

地域で愛される洋菓子店。店頭には様々な種類のシュークリームが並び、一番人気はベビーシュークリーム120円。さっくりと淡くほどけるような皮が軽いクリームと好相性。「この軽さが素晴らしい。東京に持ち帰りたいといつも思っています。松本駅のおみやげもの売り場で販売してくれないかしら……」(大橋さん)

●長野県松本市深志2-5-24 TEL.0263-33-2544 営業時間:9時〜19時(喫茶17時30分ラストオーダー) 月2回火曜休(1月1日休)

野麦(のむぎ)

ざるそば1,150円。11月初旬から4月半ばまで冬季限定の五目かけそばも登場、1,450円。
場所は、なまこ壁の土蔵が並ぶ「蔵のまち」中町通りのすぐ近く。散策時のランチにぴったり。

そば粉は長野県辰野町小野地区の地粉を使用。寒暖差が大きい地域ゆえに味が良いのがその理由。そばは九割の細切りで、喉越しと香りのバランスがいい。そしてつゆの美味しいこと! 辛すぎず甘すぎず、だしの旨みが濃く、ついつけつゆのまま飲んでしまう。『松本クラフトフェア』で出合ったという作家によるオリジナルの器も楽しめる。

●長野県松本市中央2-9-11 TEL.0263-36-3753 TEL.11時30分〜14時(土日〜15時) 火・水曜休(年末年始営業) 
http://nomugi.o.oo7.jp/

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