ひとつの漢字にいくつもの読み方があるから読み間違いは起こるもの。漢字研究者の円満字二郎さんによれば「音読みと訓読みだけでなく、さらに音読みは2つにわかれます。奈良時代の前に定着し、比較的古めかしい言葉に使われる『呉音』とそれ以降の時代に読まれるようになった『漢音』です。これが読み間違いを招く一つの背景で、代表的なのが『出生率』。『生』の呉音は“しょう”、漢音は“せい”と読みますが、出生は古くから仏教の世界で使われてきた言葉のため“しゅっしょう”が本来の形。ですが、今は各種辞書で“しゅっせい”も認めていて間違いとは言えません」。
さらには音読みになじみがない漢字、今はあまり使われない特殊な訓読みの漢字などが誤読を生みやすい。その代表例を下に挙げたが、いくつ読めるだろうか? 読めないものはこれを機に覚えよう。