からだ

佐伯チズさんから学ぶ、肌が喜ぶ手と指の使い方。

  • 撮影・内田紘倫 ヘア&メイク・高松由香 スタイリング・佐野友美 文・大澤千穂 モデル・樹神

手技の基本“佐伯式福袋マッサージ”。「手に願いを込めながら、包んで、おさえて、引き上げます」

佐伯さんの卓越したマッサージ技術の源が、手指の繊細な動き。第一関節から自在に動かせるから、どんな部位にもフィットする。

「手は最高の道具」。佐伯さんの美容論を実感できるのが、手の温もりと圧で肌を袋のように包み、活性化する福袋マッサージ。まず両手で頬を包み込んで、肌をおさえる。親指は耳のつけ根へ、それ以外の指は輪郭に沿わせる。
「耳のつけ根にあるのが耳下腺。リンパの流れを促す最高のポイントです」
そのポジションから、斜め上に向けて肌をぐぐーっと引き上げる。
「この時、目と口の周りの輪っか状の筋肉、眼輪筋と口輪筋を持ち上げるつもりで行うと目尻と口角のリフトができます。手のひらから指の腹まですべての面を使い、温もりを伝えながら引き上げましょう」

手の圧と体温をより効果的に伝えるためには、指の形や力加減も意識。
「人差し指、中指、薬指の長さが揃うよう指を曲げると、指の腹の位置が揃って均等な力をかけられます。リンパを流す時は触れる程度、筋肉までほぐしたい時は強めにと、効かせたい部分によって力も強弱をつけてね」

《1. フェイスラインに手のひらを密着させる》顔の輪郭に左右の手を沿わせ、軽くおさえる。手のひらから指先まで浮かないように密着させて、広い面で両頬を包み込む。手首は垂直に、脇を締めて行う。
《2. 耳下腺を刺激して、めぐりを改善》1のステップで頬を包む時に、親指は耳のつけ根にあるくぼみ「耳下腺」をおさえる。耳下腺はリンパの流れを改善するポイント。顔のむくみ解消などに効果あり。
《3. 「肌よ、上がれ!」と念じつつリフト》両手を密着させたまま、左右の生え際に向かって顎からこめかみにかけての肌を面で引き上げる。目尻と口角を持ち上げることを意識しながら行うと効果的。
《4. 3本の指先を揃えれば、効果が高まる》マッサージ中は人差し指、中指、薬指の高さを一番短い指に揃えるように軽く指を丸めて。こうすることで肌に当たる面積が広くなり、肌への圧も均等になる。

佐伯チズ(さえき・ちず)●美容家。1943年生まれ。外資系化粧品会社を定年退職後、サロン、出版など幅広い分野で活動。近年では、環境や道具を問わないその美容法が海外でも広く注目を集めている。

モデル・ワンピース4万2000円(プレインピープル/プレインピープル青山 TEL:03-6419-0978)

『クロワッサン』986号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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