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“隠れ心不全”とは? など、心臓を守るための6つのQ&A

長寿国日本に忍び寄る「心不全パンデミック」という危機など、心臓の病への不安や疑問を日本医科大学 武蔵小杉病院 循環器内科部長の佐藤直樹さんに聞きました。
  • 撮影・中島慶子 文・及川夕子

Q. “隠れ心不全”とは? 放っておくと危ないのでしょうか。

心不全には、軽症から重症まで、さまざまな病態があります。初期の心不全では、多くの方で自覚症状がなく、症状が現れたときには、病状が進行していることも少なくありません

そこで、日本心不全学会では、無症状の心不全を“隠れ心不全”と呼ぶことにして、一般の方に広く心不全の予防を呼びかけています。
心不全は進行具合によって、がんと同じようにAからDまでのステージに分類されます。下の図は、アメリカ心臓病学会(AHA)の分類表です。無症候性のステージA・Bが“隠れ心不全”ですが、ステージBの段階になったら心不全予備群と考えてください。

健康寿命を延ばすには、そもそも心不全にならないことがなにより重要で、“隠れ心不全”の段階で手を打つことがとても大切です。生活習慣病になると、動脈硬化から心臓の病気を起こしやすくなり、さらに高血圧は心肥大を招きやすいことなどを覚えておきましょう。

自覚症状のない段階で、生活習慣病の予防・改善に取り組むことができれば、心不全に移行するのを早い段階で食い止めることができますし、息切れ・むくみなど心不全のサインを覚えておくことで、早期発見&治療が可能になります。しっかりと、ご自身の健康管理をしていくことが大切です。

心不全はこうして進行していく

資料提供:日本心不全ネットワーク
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