発酵とは、微生物が食材に働きかけて、役立つものに変えることです。逆に悪い影響を及ぼすのが腐敗で、この2つは実は同じメカニズム。違うのは人にとって「益」か「害」かという点だけです。
発酵食というと、菌が腸に届いて活躍することばかり思い浮かびますが、実はそれは発酵食のメリットのごく一部です。
発酵食を作る微生物にはいろいろな種類があります。大きく分けると、細菌(バクテリア)、酵母(イースト)、カビの3つで、それがさらに細分化されます。
細菌では、乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌、酢酸菌などが発酵に関わります。健康維持に重要な酪酸菌も覚えておきましょう。
酵母は、主に花や果物に生息し、糖をアルコールと二酸化炭素に変えます。酒酵母、ビール酵母、パン酵母などがこの仲間です。
カビは糸状菌とも呼ばれ、柄と胞子の部分がある形が特徴。麹菌は実はカビの一種。無害なカビを旨みや栄養の増加に役立てているのがチーズやかつお節です。