腸の健康が第一、食育に力を注ぐ鳥居徹也さんが実践している7つのルール
撮影・岩本慶三 文・葛山あかね
[ルール5]朝と夜に腸のマッサージをする
腸の内側を整えるだけでなく、外側から刺激を与えることも鳥居さんの大事な日課。朝、目が覚めたときと、夕食の2~3時間後にそれぞれ1時間かけてマッサージ。
「腸の動きをスムーズにするためにグルグルとさすったら、今度は便のある場所を意識しながら少し強めに押し込みます」
また、排泄をうながすために背中の腎臓部分をさするマッサージもしているそうです。
仰向けになって寝転び、ヘソを中心に腸を右回りにさすること300回。その後、みぞおちあたりから時計の針を進めるように12カ所ほどを押し込む。1カ所につき10回ほどプッシュ。
こちらは腎臓マッサージ。脇腹の背中側を上から下へ、下から上へとこするだけ。右左それぞれ500回!「慣れるまではやりすぎて腱鞘炎になりましたね(笑)」と鳥居さん。
[ルール6]調味料にはいいものだけを使う
食材だけでなく、味わいを決める調味料にも一家言あり。
「たとえば精製された白砂糖は腸に炎症を起こす悪因に。保存料などの添加物もまた腸内細菌を乱すことになるので使いません」
鳥居さんが選ぶのは伝統製法でつくられた昔ながらのものや、ビタミン、ミネラルがきちんと残る本物の調味料でした。
[ルール7]晩ご飯は18時〜19時までには食べる
夕食は早くて17時半、遅くとも19時までには必ず食べ終えるようにしているといいます。
「なぜなら寝ている間にこそ便は作られるものだから。遅い時間に食べてしまうと消化しきれず、便を充分に作ることができません」
早い時間に食べ終えると、翌朝にはお腹がすいて目が覚めます。なお現在の鳥居さんの関心は夕食を抜く16時間断食。「前から興味があったので試してみたいですね」
[column] 大人だけでなく子どもの頃から腸の健康を考えた食育を。
鳥居さんが実践している腸ファーストは、園の子どもたちの食育にも大いに活用されています。
「子どものうちから腸を整えておくことはとても大事。腸内環境が悪いと体調にも悪影響が出ることはもちろん、心のバランスだって崩れやすくなるんです」
給食には、食物繊維をたっぷり取り入れること、甘味に白砂糖は使わず甜菜糖や本味醂を使うなど調味料にもこだわっています。
さらに、食育を推進するためにはまず親の認識を正すことが大切であると、子育て支援の一環として地域の保護者に園おすすめの和定食を提供するといった取り組みも行っています。
写真の定食はその一例(特別バージョン)。ご飯には発芽玄米を用いた寝かせ玄米を用意。副菜には食物繊維豊富な根菜やきのこ、ねばねば食材などもふんだんに取り入れ、味噌汁も具だくさん。そこには腸を元気にする知恵がたっぷり詰まっていました。
『Dr.クロワッサン 免疫力アップの決め手、腸内環境を強くする』(2020年7月30日発行)より。