食事のひと口目の「蒸し大豆」で痩せた、カラダが変わった!医師に教わる健康効果。
撮影・黒澤義教、岩本慶三 文・一澤ひらり
蒸し大豆は1食30粒、約1/3袋が目安ですね。僕は毎日1袋食べています。(池谷さん)
毎日食べる蒸し大豆が、池谷先生のスレンダーで若々しさを保つ秘訣ですね。(岸本さん)
暖かい季節にはヨーグルト、サラダに蒸し大豆をふりかけて。
岸本 1日にどれぐらい蒸し大豆を食べるといいんでしょうか。
池谷 厚生労働省が推進する「健康日本21」では1日あたりの豆類の摂取目標を100g以上としています。目安としては1食分が蒸し大豆30粒で26gぐらい。それが大体1/3袋ですから、3食だと1日1袋ですね。僕は毎日1袋、100g食べてます。
岸本 それがスリムで若々しい先生の健康のもとなんですね。
池谷 たんぱく質の減少は、筋肉量が減るサルコペニアやアルツハイマー型認知症のリスクを高めます。だからたんぱく質が豊富な蒸し大豆には、様々な健康効果が期待されています。
岸本 先生はどんな食べ方をされているんですか?
池谷 僕は寒い時期に冷たい生野菜のサラダを食べるのがイヤで、蒸し大豆をスープに入れて最初に食べるようにしています。
暖かい季節になったら、サラダやヨーグルトにふりかけて食べます。そういう大豆ファーストが、蒸し大豆ならラクに実践できます。
岸本 血糖値のことを考えると、糖質の過剰摂取はよくないとはわかっているんです。でも疲れたときにチョコレートとか甘いものって食べたくなるんですよね。
池谷 僕も甘いもの好きなんです。午後3時のおやつの糖質枠を作っているぐらいで(笑)。
そういうときは先に蒸し大豆入りのヨーグルトを食べておくんです。それから甘いものを食べる。甘いものが3つあるとしたら2つですみます。おやつも大豆ファーストでいってください。
食事法の違いによる「満腹感推移」
大豆ファーストは食後45分後にはベジファーストを上回り、満腹感が持続していきます。腹持ちがよく食べ過ぎを防ぐのに効果的です。
食事法の違いによる「食後血糖値推移」
食後の血糖値の急上昇を抑えてくれるのが食物繊維ですが、大豆ファーストにはベジファーストと同じ効果があることがわかりました。
面倒なことは長続きしません。蒸し大豆は理想的なヘルシー食材だと思います。(池谷さん)
長年の大豆生活で15kgもの減量に成功し、血管年齢28歳をキープしている池谷さん。実際にどんな食生活を送っているのでしょうか。
「朝は3点セットで、まず蒸し黒豆をトッピングした無糖ヨーグルト。乳酸菌入りのWたんぱく質で最強の組み合わせですね。これに旬の野菜や果物を合わせてジューサーでしぼり、オリーブ油をたらした野菜ジュース。そして無糖コーヒー。簡単に用意できるので、ほぼ毎日これです」
池谷さんはこんなふうに食べています。栄養もボリュームも手軽にアップ。
【 朝食 】
ヨーグルト+蒸し黒豆
【 昼食 】
サラダ+蒸し大豆
チャンポン麺+蒸し大豆
【 夕食 】
トマト缶と蒸し大豆のひと皿を食事にプラス
昼食はコンビニをフル活用。バラエティ豊富で大助かり。
池谷さんは開業医として毎日100人もの患者さんを診察しているだけでなく、休日は地方講演やテレビ出演をするなど、超多忙です。
「平日は診療しているから、昼食は手がかけられない。でもコンビニを活用すれば15品目サラダとか、栄養バランスに優れたものが選べるし、具だくさんのスープなど、レンチンできるものもプラスできます。
買ってきたものに蒸し大豆をふりかけるだけなので手軽です。で、午後の外来が始まる3時前に甘いものをちょこっと(笑)。夜は妻の手料理を食べますが、野菜たっぷりですね」
夫婦とも医師でお互い忙しく、10年間、3人の子どものお弁当を毎朝5時半に起きて作っていたという池谷さん。実は料理が得意です。
「患者さんに食事のアドバイスをすると、意外にみなさん知らないことが多くて、料理の話で盛り上がるんです。イクメン生活は無駄ではなかったですね」
いまは平日の診療後、週2回はジムへ通って筋トレに励むそうです。
「肥満・肉食・アルコール・運動不足がガンのリスクを高めますからね。
僕が習慣にしている大豆ファーストは、食事の最初に蒸し大豆を食べるだけなので、簡単で誰にもできます。
それで健康でスリムになれるから、ぜひ実践してほしいですね」
『Dr.クロワッサン ちょい足し蒸し大豆ダイエット』(2019年4月22日発行)より。