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更年期だからとあきらめず、ホルモン補充療法(HRT)を味方に。

更年期だからとあきらめず、積極的な対策を立てたいという人は
検討してみる価値があるかも。

文・韮澤恵理 撮影・黒川ひろみ イラスト・ノグチ・ユミコ

[ よく使われるホルモン補充療法の薬 ]

【エストロゲン剤】

●飲み薬(錠剤)
一般的な錠剤の飲み薬。服用すると胃腸を通して吸収される。飲み薬なので貼り薬で見られるような皮膚のかぶれなどが起こらない。

更年期だからとあきらめず、ホルモン補充療法(HRT)を味方に。

●貼り薬(パッチ)
下腹部などに貼る薬。消化器を通らず、皮膚から直接吸収されるので、飲み薬のような負担がかからず胃腸や肝臓の弱い人に向いている。かぶれるデメリットも。

更年期だからとあきらめず、ホルモン補充療法(HRT)を味方に。

●塗り薬(ジェル剤)
皮膚から直接吸収されるので、胃腸や肝臓の弱い人に向く。また、塗ってもすぐ乾くので、皮膚の弱い人でもかぶれにくい。

更年期だからとあきらめず、ホルモン補充療法(HRT)を味方に。

【プロゲステロン剤】

子宮がある人の場合、エストロゲン製剤に黄体ホルモンをプラスすることで子宮体がんを予防する目的があります。飲み薬(錠剤)と子宮内挿入型があります。

【エストロゲンとプロゲステロンの配合剤】

一つの薬にエストロゲンとプロゲステロンが含まれている薬です。エストロゲン剤とプロゲステロン剤が一つの薬に含まれているので便利です。飲み薬(錠剤)と貼り薬(パッチ)があります。

[ 使用方法の種類 ]

更年期だからとあきらめず、ホルモン補充療法(HRT)を味方に。

※経口剤、貼付剤、ジェル剤など、薬の種類による使用方法の違いはありません。

ホルモン補充療法はオーダーメイド処方の時代

実際にホルモン補充療法を行うと、あれほど苦しんだ症状が驚くほど改善されたという例が多数みられます。
ホルモン補充療法を受けるにはまず婦人科を受診し、各種の検査を受けますが、まずはホルモン補充療法の特色を知ってください。

女性ホルモンを外から補充するのは同じですが、使用法には種類があります。エストロゲンを毎日使用し、プロゲステロンを10日ほどプラス、その後3~7日間の休薬期間に月経のような出血があるという周期的投与法が一般的で、エストロゲンだけ少量、あるいはエストロゲンとプロゲステロンを持続して使用する方法もあります。

飲み薬か外用剤かといった薬のタイプの違いもあります。内服を試し、胃腸や肝臓に負担がかかるなら貼付剤にしたり、かぶれが気になる人はジェル剤にと、最適なものを選べるのです。

はじめは低用量のホルモン剤から始め、様子を見ながら薬を替えていくことも可能です。自分に最適な方法を探す……、ホルモン補充療法はいまやオーダーメイドの時代です。

  • 対馬ルリ子

    監修

    対馬ルリ子 さん (つしま・るりこ)

    産婦人科医師、医学博士。

    医療法人社団ウィミンズ・ウェルネス理事長。女性ホルモン、トータルヘルスケアの第一人者として、さまざまなメディアにひっぱりだこ。著書に『女性ホルモンで世界一幸せになれる日本女性』(マガジンハウス)など多数。

『Dr.クロワッサン 女性ホルモン力で元気に、若々しく。』(2018年4月16日発行)より。

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