からだ

正しい入浴法を知って、お風呂タイムを血管の再生に生かしましょう。

  • 文:韮澤恵理 イラストレーション ヤマグチ・カヨ 

よいお風呂タイムのルールをきちんと守ってヘルシーに

毎日の入浴をさらに効果的にするにはいくつかのルールがあります。

まず、湯の温度は38~41度に。少しぬるいと感じる人もいるかもしれませんが、これが適温。熱すぎる湯は刺激になり、かえって交感神経が優位に。

入浴時間は20~30分。ダイエット目的で長時間お風呂に入っても脂肪は燃焼しません。汗をかいた分、体重が減るだけです。

体が温まっているときは、柔軟性が増しているので、軽いストレッチなどを湯船で行うのも効果あり。

【疲れている日は42度に10分入浴】
疲れがたまっているときには42度くらいの少し熱めのお風呂に10分入るのもおすすめです。この温度では免疫力を上げるタンパク質=ヒートショックプロテインが分泌されます。ヒートショックプロテインは傷んだ細胞を修復してくれるので美肌やアンチエイジングにも効果的。ただし、深部体温が上がるので、長湯は禁物。血圧の高い人も気をつけましょう。週に1度くらいで十分。効果は1週間程度続きます。

[ 効果的なバスタイムのためのハウツー ]

良い眠りのための、ぬるめバスタイムで習慣にしたいのが、
湯に浸かったままできるゆるいストレッチや、香りでの気分転換。

首ストレッチ

肩こりや目の疲労に関わる首。ゆっくり息を吐きながら前に倒し、ゆるやかに後ろに倒す。首をゆっくりと左右に回すのも効果的。左右3周くらいずつ行うと首筋がほぐれる。

手首ストレッチ

湯に浸かったまま片手を伸ばし、もう片方の手で手首をそらす。甲側、手首側の両方へ10回程度グッとそらす。もう片方も同様に。

浴槽内で体ひねり

入浴後のストレッチがわりに、湯船の中で体をひねったり、足を伸ばすストレッチをしてもいい。水の浮力で負担なく運動できる。

良い香りで癒される

入浴剤やアロマオイルを入れると湯温で香りが立ち、香りによるリフレッシュが。好きな香りをかぐと大きく深い呼吸ができるので、副交感神経が優位に。

根来秀行

監修

根来秀行 さん (ねごろ・ひでゆき)

医師、医学博士。

東京大学大学院医学系研究科内科学専攻博士課程修了。ハーバード大学医学部客員教授、ソルボンヌ大学医学部客員教授、フランス国立保健医学研究機構客員教授、杏林大学医学部客員教授、事業構想大学院大学理事・教授。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など多岐にわたり、最先端の臨床・研究・医学教育の分野で国際的に活躍中。『毛細血管は増やすが勝ち!』(集英社)、『ホルモンを活かせば、一生老化しない』(PHP研究所)、『老けない、太らない、病気にならない 24時間の過ごし方』(幻冬舎)、『【図解】毛細血管が寿命をのばす』(青春出版社)など著書多数。

『Dr.クロワッサン 毛細血管を増やして、血流力をつける!」(2018年11月15日発行)より。

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