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自家製味噌と発酵ドリンクで、お腹も肌も心も元気に。

生きた菌がうま味を醸す発酵食。日々の食事に取り入れている岸 紅子さんに、菌活への目覚めや菌との付き合い方を聞きました。
  • 撮影・黒川ひろみ 文・大澤千穂
岸 紅子さん ホリスティック美容家

「麹を一晩水出しするだけの『麹水』で、暑い日の水分補給も立派な菌活に」

自然の力を積極的に取り入れて、心身の健康に取り組む美容家・岸紅子さんが〝菌活〟に目覚めたのは、娘が生まれた11年前のこと。

「娘は生まれた時から乳製品と卵などの食物アレルギーとアトピーでした。特にアトピーは成人するまで薬が手放せないのではと言われたこともありました。でもそれを聞いた時、私は薬に頼らず治せる方法を探そうと思って。免疫を上げて丈夫な体を作る食事法を猛勉強するようになりました」

なかでも重視したのは、腸内環境。娘と一緒に発酵食をたっぷり取り込んだ食事を心がけることで、お腹の中にいい菌を増やし、腸内環境をよりよくするよう心がけたという。その腸活にまつわる食品の中で、岸家の食卓に欠かせないのが、味噌。

「日本には『味噌の医者いらず』とか、『味噌は朝の毒消し』なんて言葉もあるくらい、味噌の健康効果は古くから生活に根付いているものなんです。勉強して知れば知るほど魅了されて、ついには味噌ソムリエの資格まで取得してしまいました(笑)」

実際、岸さんの暮らしには、さまざまな形で味噌が活躍している。

「朝はパン食でも味噌汁は欠かさず。肉や魚の味噌漬け、そして炒め物の味付けとしても使います。少し変わったところでは、完熟梅の味噌漬けも。黄色く完熟した梅を、味噌の中に埋め込んで1カ月間寝かせておく。すると発酵するうち味噌にも梅の香りが移り、梅も味噌味になって、どちらもおいしい調味料になりますよ」

愛用の味噌は手製の大豆味噌と自ら商品製作に携わったひよこ豆の味噌。

「娘の友だちが、大豆アレルギーで味噌が食べられないと聞いたのがきっかけで作りました。ひよこ豆なら28品目ものアレルゲンを避けられ、ほんのり洋風の味になって新鮮。ウインナーなど洋風の具材との相性も抜群で、ポトフ感覚の味噌汁が楽しめます」

【私の味噌活!】

ベジキッチン オーガニックひよこ豆みそスープペースト200g 740円。問合せ:ビーバイ・イー TEL.0120-666-877

栄養&水分補給に欠かせない、奄美の知恵「ミキ」と麹水。

味噌と並んで欠かせないのが、2種類の発酵飲料。一つは、岸さん親子がおやつ感覚で愛飲している「ミキ」だ。奄美地方の伝統飲料を、岸さん流にアレンジして手作りしている。

「おかゆを作って、そこにさつまいものすりおろしを入れて発酵させるだけ。伝統的な作り方だと黒砂糖などで甘みをつけるんですが、私のレシピは砂糖を入れないので、甘さ控えめ。ヨーグルトのような味で、娘も自分でコップにすくって飲んでいますね」

もう一つが麹を水出しした「麹水」。

「麹を市販のお茶パックに入れて水に漬け、一晩置くだけ。水分補給のために作って常備していますが、淡い甘みがあり、水代わりに飲めます」

食事から水分補給まで、独自の方法で無理なく発酵食を取り入れている岸さん。その効果を最も実感するのは「すっかり風邪をひかなくなったこと」。

「おかげさまで娘も風邪一つひかず育っています。私も若い時はよく体調を崩しては病院に行っていましたが、ここ数年は風邪にもインフルエンザにもかかっていません。そして発酵食を毎日摂ると、腸の調子が常に快調! 出るものがちゃんと出る、っていうのはすがすがしいもの。便秘がないとお肌の調子も揺らがなくなりますし、心も安定します。気分を安定させるホルモン、セロトニンは腸でも分泌されているというから、お通じが快調なら心も整うのかも。人の体って一枚皮でできているんだなとつくづく思います」

【菌活のカナメ!】

年中キッチンに常備しているミキ。「発酵器を使わない常温発酵なので簡単。ぷくぷくと泡立ってきたら飲み頃。暑い日は一日足らずで完成します」
甘酒より軽く、毎日の水分補給に最適な麹水。麹はパックに入る分だけ、と目分量で作れる。「飲んだら水を継ぎ足して、麹パックは2、3回使えます」

食べるだけでなく、自然界の菌に 触れる時間も大切にしたい。

腸だけでなく、肌や心にもよい影響を与えてくれる発酵食生活。

「何よりおいしいから続けられて、続けることで体の中にいい循環が生まれるんです。これから菌活したいという人は、まず毎朝味噌をスプーン一杯お湯に溶いて飲むことから始めてみるといいですよ。簡単でしょう? きっと1週間ほどで変化を感じられますよ」

食を通した菌活に励む一方で、自然界の菌との触れ合いも日課。

「土壌菌などと仲よくすることも健康には欠かせないというのが私の考え。娘が幼い頃は泥遊びをさせたり、私自身も散歩中に木に触ったり、自然に接する機会を大切にしてきました。でももっと緑や土と近く暮らしたい!と、この秋、地方への移住を決めました(笑)。コロナで不安定な時代だけど、ピンチはチャンス。この危機を自分の暮らしを見直すきっかけにして、もっと健康になれたらいいですね」

と、目を輝かせる岸さん。いいと思ったことは即実行! そんな行動力あふれる生き方も、発酵食パワーのなせる業なのかもしれない。

【これはオススメ!】

たかくら新産業 有機植物発酵エキス

約32種類の素材による発酵エキス。「酵母菌もたっぷり。お腹の調子を上げたい時に」。180g 6,480円(税込)。問合せ:TEL.0120-828-290

寺田本家 うふふのモト

老舗酒蔵の発酵甘酒。左から、発芽玄米のうふふのモト3,888円、うふふのモト3,624円(共に160g12本、税込)。問合せ:TEL.0478-72-2221

COBO ウエダ家の自然発酵乳酸菌

米と玄米麹を長期発酵したパウダー。「旅の整腸剤として、また料理のうま味出しにも」。1g 30包入 3,693円(税込)。問合せ:TEL.045-479-6259

「おかゆとさつまいもで作る発酵飲料、 『ミキ』は娘も大好物のおやつ的存在です」

岸 紅子(きし・べにこ)さん

ホリスティック美容家。
1974年生まれ。セルフケアを習得できるホリスティックビューティ検定を発足。環境省アンバサダーや発酵食アドバイザーとしても活躍。

『クロワッサン』1029号より

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